中小企業診断士【財務・会計】の効率的な勉強法まとめ

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中小企業診断士の一次試験の科目「財務・会計」は、2次試験との関連も深く最重要科目の1つです。

ただ、簿記や会計の知識がない人にとっては、難しい理論や複雑な計算問題に苦労する方も多くいると思います。

私も診断士の勉強を始めるまで、簿記や財務会計の知識は皆無で勉強に苦労した一人です。

  • 学生、社会人を通して、簿記や財務会計に触れたことはほぼ無し
  • 計算が多い、、
  • キャッシュフローってなに?

頻出の論点を集中的に問題集や過去問を繰り返し解くことで知識の定着と応用力を高めていきました。解ける問題が増えてくると財務・会計の勉強が楽しくなり、ひたすら問題を解いていました。勉強量がやや偏っていたかもですが、結果として1次試験、2次試験でも高得点を取ることができました。

他の科目と異なり「財務・会計」は計算問題が多く、文章の正誤問題などと違い問題が解ければ解答を一つに絞ることができます。そのため、得意科目とすることができれば高得点が可能な科目でもあります。

ここでは2次試験でも通用する応用力を高める、実践的で効率のよい勉強法を紹介したいと思います。

目次

財務・会計とは

財務・会計の特徴

平均合格率:14.1%(直近6年)
2次試験との関連:事例Ⅳ

  • 計算問題が多い
  • 2次試験でも出題されるため応用力が必要

多くの受験生が苦手とする科目。

主に、会計と財務の分野から出題されます。計算問題が多く、計算スピードと慣れが必要です(1次試験は電卓不可!)。二次試験の事例Ⅳにも出題される内容のため応用力が求められます。

数式自体は暗記ですが、それを使いこなすためには過去問や計算問題集での学習が必須となります。

試験概要・出題範囲

項目概要
試験時間60分
配点100点満点
問題数25問ほど
試験日1日目 2科目目

試験時間は60分、問題数が25問ほどなので、1問当たり約2分半ほどで解く必要があります。問題数が少ないので1問当たりの配点が高く、ケアレスミスや簡単な問題の取りこぼしが命取りです。

出題範囲は、以下の令和6年度の1次試験案内に記載されている通りです。

中小企業診断士 財務・会計
出展:中小企業診断協会

計算問題が多いですが、1次試験は電卓の持ち込み不可なので手計算できるレベルの問題しか出題はされません。(2次試験は電卓持ち込み可。1次試験とは異なり電卓がないと計算できません。)

科目合格率・難易度・勉強時間

過去6年間の「財務・会計」の科目合格率は、平均して10%台と低く7科目中で最難関の科目です。

財務・会計 科目合格率
2023年(R5)
14.3%
2022年(R4)
13.3%
2021年(R3)
22.4%
2020年(R2)
10.8%
2019年(R1)
16.3%
2018年(H30)
7.3%
  • 科目合格率に試験合格者は含まない

必要な勉強時間は、人によりますが180時間ほどと言われています。難易度が高く、2次試験との関連も深いため、時間をかけて勉強する必要があります。

2次試験との関連

「財務・会計」は、2次試験の事例Ⅳと関連があります。

2次試験の事例Ⅳは、他の事例と異なり「財務・会計」に特化した科目となり、試験問題の半分以上が計算問題です。

1次試験で学習する内容の応用問題的に出題されるため、1次試験の学習段階から単純な数式の暗記ではなく、数式の意味を理解し使いこなす応用力を高めておく必要があります。

効率的な勉強法

独学の方も予備校受講者も同じく、私も実践していた効率的な勉強法を紹介したいと思います。予備校を受講する方も、大まかな勉強のスケジュールは予備校の講義に従いますが、普段の勉強(特にアウトプット)は独学の場合と変わりません。

効率的な勉強法とは

「財務・会計」の特徴は、計算問題が多い点です。理論の暗記と計算問題の応用力の双方を求められる試験です。

財務・会計の効率的な勉強法
  • 参考書・テキストで大まかな知識をインプット
  • 演習問題を繰り返し解く(スピード問題集)
  • 過去問を繰り返し解く(過去問は最低でも過去5年を3周する)
  • 分からない点を解説やテキストで再インプット
  • ・・繰り返し・・

財務・会計で計算問題が苦手という方は、演習問題(TACスピード問題集など)で簡単な問題を繰り返し解くことが効果的です。いきなり過去問に手をつけても公式が頭に入っておらず、計算の組み立てができずに無駄に時間が過ぎていきます。

簡単な問題から繰り返し解き、知識の定着を図ることが近道と思います。

演習問題を繰り返し解く

人によって勉強のスタイルが違うと思いますが、私の場合、ひたすら演習問題を解きました。

参考書を使い簡単な問題から解くことで、公式やその使い方を身に付け、過去問や応用問題に取り組むようにしました。

効率的だったのかは分かりませんが、計算問題は頭で理解できていても手を動かさないと実際の問題には対応ができなかったので、私にとってはこれが一番の近道でした。

また、計算問題と並んで苦労したのが「仕訳」。。符号の付け方が何度読んでも納得ができなかったのですが、こういうもんだと割り切って演習問題を繰り返し解き書いて覚えるようにしました。

途中式も含め手計算する

演習問題や過去問を解く際は、必ず途中式も手計算するようにしましょう。

たとえ間違えたとしても、解答解説を読んで終わりにせず、正解するまで解き直しましょう。本番は手計算なので、自分の手で解答が導き出せるように訓練が必要。

2次試験に通じる話ですが、2次試験の計算問題は解答欄に途中式を書くことがあります。計算の途中式も採点対象になるため、採点者に伝わるように途中式を書く習慣をつけておくことをおすすめします。

実際に、私も2次試験では途中式で部分点をもらえたことが合格に繋がったと思われます。(計算間違い等で解答が誤っていたにも関わら得点できていたので、途中式で部分点がもらえていたと推測されます)

毎日問題を解く

中小企業診断士は試験科目が7科目あるので、科目毎にスケジュールを区切って勉強することになります。

ただし、財務・会計は計算問題の練度維持・向上のため、30分でも良いので毎日問題を解くことがおすすめです。時間を空けてしまうと、公式や解き方が頭かから抜けていきます。

私も訓練と思って毎日問題集を解いていました。

頻出の論点とは

「財務・会計」の頻出論点を以下の記事でまとめています。

が、ここで紹介している内容はあくまで用語レベル、これだけ覚えても問題は解けません。過去問学習が必須の科目で、より深い論点の知識定着が求められます。

おすすめのテキスト・過去問題集

「財務・会計」を独学で勉強する方に、おすすめのテキストと過去問題集を紹介したいと思います。

テキスト

TAC出版のスピードテキスト、通称「スピテキ」。多くの書店で扱われている人気の参考書です。

科目別になっており体系的に学ぶことができます。論点毎に過去の試験の出題傾向も分析されていて、メリハリを付けた学習ができます。

演習問題テキスト

TAC出版のスピードテキスト、通称「スピテキ」。

「スピードテキスト」とリンクしているので、セットで使用すると効率良く勉強ができます。

過去問題集

過去問題集は、「論点別」と「年度別」にまとまっているもの2種類があります。好みで選べば良いと思います。

ちなみに、過去問は中小企業診断協会のホームページからもダウンロードが可能です(問題だけ、解説はなし)。実際の試験問題用紙に書き込んで解きたいという方は、問題をダウンロード印刷し繰り返し利用が可能です。

私は、タブレットに10年分くらいダウンロードして持ち歩き、外に出たときにいつでも問題が解けるようにしていました。

「過去問完全マスター」

過去10年分の過去問が各科目で論点別に掲載されています。問題毎に出題頻度が記載されているので、苦手な論点や頻出論点を集中して効率よく解くことが可能です。

「最速合格のための第1次試験過去問題集(TAC出版)」

こちらはTAC出版の過去問。過去5年分が年度別に掲載されます。TACでデータリサーチによる正当率が記載されています。

「財務・会計」の効率良い勉強法まとめ

中小企業診断士試験の「財務・会計」は、2次試験との関連も深い最重要科目です。

計算が苦手という方も多くいると思いますが、計算問題は解ければ解答が一つに絞れるため、他の理論系の科目と比べると得意科目にすると高得点が狙える科目でもあります。

毎年の合格者の中に、財務会計・事例Ⅳの特化型の受験生が多くいます。

私も、財務・会計に得意意識は全くなかったですが、結果として財務会計と事例Ⅳが高得点で合格することができています。

始めから苦手意識は持たず(多くの受験生が苦手に感じているので皆同じです)に、簡単な問題から繰り返し解いていき、できる問題を増やしていきましょう。

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