中小企業診断士試験【経営法務】の効率的な勉強法まとめ

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中小企業診断士の1次試験の科目「経営法務」は、科目合格率からも分かる通り難関科目です。

会社勤めの方の場合、法務担当等でもない限り多くの受験生にとって関わりが薄い法律全般の内容です。私もその一人で、勉強のモチベーションが全く上がらない科目でした。

  • 学生、社会人を通して、法律関係に触れたことはほぼ無し
  • 勉強のモチベーションが上がらない
  • 民法が理解できない、全く頭に入らない
  • 覚える内容が細かすぎて、頭に入らない、、

受験初年度は足切り(40点以下)でした。原因は、勉強不足と言い訳をすると科目合格率が5%という絶望的な数字でした。。得点調整で史上初の8点の加点があっての5%なので、試験中は何の試験を受けているか分からなくなるレベルでした。。

2年目も苦手意識は克服されず不合格。

1次試験の科目免除が切れる最後の3年目に気合いを入れ直しなんとか合格することができました。

私的な勉強のコツは、頻出論点を中心に暗記し分からない論点は深追いしないことです。分からない論点は捨てるくらいの割りきりで暗記をしていました。

  • 頻出論点を中心に暗記
  • 分からない論点は深追いしない
  • 知的財産法は比較的覚えやすいので集中して暗記。

基本的に難易度の高い科目なので、まずは足切り(40点以下)に合わないよう頻出論点や簡単な問題の取りこぼしがないように、頻出論点を中心に暗記することで過去問や模試の得点が安定するようになりました。

経営法務が苦手という方(得意という方に出会ったこと無いですが)に、実践的で効率のよい勉強法を紹介したいと思います。

目次

経営法務とは

経営法務の特徴

平均合格率:15.4%(直近6年)
2次試験との関連:無関連

  • 暗記科目
  • 会社法、知的財産権で出題の約6割を占める

多くの受験生が苦手意識を持ち、モチベーションの上がらない科目。

主に、企業経営に関する法律や知的財産権に関する分野から出題されます。暗記科目ですが法律の専門用語が多く、多くの受験生が苦手意識を持ちます。

経営法務では、法律の改正があるとその内容を問う問題が高確率で出題されます。そして出題1年目はとても簡単な問題であることが多いです。そのため、テキストは必ず最新年度のものを利用するようにしましょう。

試験概要・出題範囲

項目概要
試験時間60分
配点100点満点
問題数25問ほど
試験日2日目 1科目目

試験時間は60分、問題数が25問ほどなので、1問当たり約2分半ほどで解く必要があります。問題数が少ないので1問当たりの配点が高く、ケアレスミスや簡単な問題の取りこぼしが命取りです。

出題範囲は、大きく分けると3分野になります。

  • 民法
  • 会社法
  • 知的財産権関連

以下の令和6年度の1次試験案内に記載されている通りです。

出展:中小企業診断協会

科目合格率・難易度・勉強時間

過去6年間の「経営法務」の科目合格率は、直近2年は25%以上と比較的高い水準ですが、それまでは約10%ほどと低く7科目中で最難関の科目です。

経営法務 科目合格率
2023年(R5)
25.6%
2022年(R4)
26.9%
2021年(R3)
12.8%
2020年(R2)
12.0%
2019年(R1)
10.1%
2018年(H30)
5.1%
  • 科目合格率に試験合格者は含まない
  • 平成30年は、平均点が低かったため得点調整(+8点)がありました

平成30年度は特に難しく、得点調整として8点の加点がありました。それでも科目合格率は5.1%なのでいかに難しかったかが分かります。

科目合格を目指すのではなく、足切り(40点以下)の回避が最重要で60点以上取れたらラッキーな科目と思います。

必要な勉強時間は、人によりますが110時間ほどと言われています。難易度が高いですが、2次試験とは無関連なので頻出論点を中心に効率よい勉強が必要です。

2次試験との関連

「経営法務」は、2次試験と無関連です。

効率的な勉強法

独学の方も予備校受講者も同じく、私も実践していた効率的な勉強法を紹介したいと思います。予備校を受講する方も、大まかな勉強のスケジュールは予備校の講義に従いますが、普段の勉強(特にアウトプット)は独学の場合と変わりません。

効率的な勉強法とは

「経営法務」は法律に馴染みの無い人にとっては、日本語自体が難解です。特に民法は何の話をしているのか分からないことだらけでした。

あくまで私の場合ですが、比較的中身の理解が容易な「知的財産権」から勉強しました。頻出論点を覚えていき、「会社法」→「民法」の順に勉強をしていきモチベーションを保つようにしました。

経営法務の効率的な勉強法
  • 「知的財産権」テキストで大まかな知識をインプット
  • 過去問でアウトプット、再インプットを繰り返す
  • 「会社法」
  • 「民法」
  • ・・繰り返し・・

演習問題のテキストは時間に余裕がなければ過去問優先で良いと思います。私は、アウトプットは過去問しか使いませんでした。

勉強しやすい分野から始める

人によって得意不得意があると思うので、自分の勉強しやすい分野から勉強するのが良いと思います。

私の場合、知的財産権と会社法が比較的理解しやすかったのと、「知的財産権」と「会社法」で全体の6割ほどの出題だったので、集中して取り組みました。

「過去問完全マスター」が過去問が分野別に掲載されているので、アウトプットの勉強がしやすかったです。

民法は何度読んでも理解が難しかったので、過去問を繰り返し解き頻出論点に絞って暗記するようにしました。

不明点の深追いはしない

民法は本来の範囲が広く深い理解をしようとすると時間が掛かるのと、難解な日本語の概念を理解する必要があるので、ある程度割り切って覚えるようにしていました。

出題されやすい「年数」「期間」などの数字は出題されれば簡単に得点ができるので、集中的に覚えるようにしていました。

また、経営法務では毎年、英文の問題が出題されます。が、私は捨て問題とし「ウ」を解答することにしてました。「ウ」に意味はないです。

テキストやネットで調べると色々対策が書かれているので、時間に余裕があれば見てみるのも良いと思いますが、私は中途半端に対策しても時間ほど効果が不明だったので捨てました。

法律改正の論点は必ず押さえる

経営法務では、法律改正があった場合に高確率で出題されます。

自分で法律改正をニュース等で追いかけるのは困難なので、必ず最新のテキストを使用しましょう。

改正後のはじめての出題は、問題が簡単な傾向があります。年数が経過するほど重箱の隅を突くような難問になります。なので、改正論点は得点源にすることができるため確実に押さえるようにしましょう。

おすすめのテキスト・過去問題集

「経営法務」を独学で勉強する方に、おすすめのテキストと過去問題集を紹介したいと思います。

テキスト

TAC出版のスピードテキスト、通称「スピテキ」。多くの書店で扱われている人気の参考書です。

科目別になっており体系的に学ぶことができます。論点毎に過去の試験の出題傾向も分析されていて、メリハリを付けた学習ができます。

過去問題集

過去問題集は、「論点別」と「年度別」にまとまっているもの2種類があります。好みで選べば良いと思います。

ちなみに、過去問は中小企業診断協会のホームページからもダウンロードが可能です(問題だけ、解説はなし)。実際の試験問題用紙に書き込んで解きたいという方は、問題をダウンロード印刷し繰り返し利用が可能です。

私は、タブレットに10年分くらいダウンロードして持ち歩き、外に出たときにいつでも問題が解けるようにしていました。

「過去問完全マスター」

過去10年分の過去問が各科目で論点別に掲載されています。問題毎に出題頻度が記載されているので、苦手な論点や頻出論点を集中して効率よく解くことが可能です。

「最速合格のための第1次試験過去問題集(TAC出版)」

こちらはTAC出版の過去問。過去5年分が年度別に掲載されます。TACでデータリサーチによる正当率が記載されています。

「経営法務」の効率良い勉強法まとめ

中小企業診断士試験の「経営法務」は、1次試験の中でも高得点が難しい難関科目です。

苦手意識を持ってモチベーションが下がるくらいなら、自分の理解が進む分野から勉強を始めるのが良いと思います。

また、2次試験とは無関連なので、あまり深追いはせずに頻出論点に絞って試験直前(2か月前ほど)に集中して暗記し、最低限足切り(40点以下)回避し60点以上取れたらラッキーくらいがちょうどよい気がします。

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