【財務会計】試験に頻出の財務諸表に関する用語まとめ

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中小企業診断士試験の1次試験(財務会計)に頻出の、財務諸表に関する用語をまとめてみました。(ここに記載した内容以外にも、出題論点はあるので参考までに。)

中小企業診断士 1次試験

毎年、数問出題される頻出論点です。

特に、貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)とキャッシュフロー計算書は、各項目と内容まですべて暗記が必須です。

用語問題だけでなく計算問題としても出題されるので、過去問や問題集をを繰り返し解き、知識の定着と応用力を高めるようにしましょう。

中小企業診断士 2次試験

事例Ⅳで、財務会計の課題が扱われます。

事例企業の財務・経営状況の課題と対策に関して、財務諸表を理解していないと問題が解けません。基本的な知識として押さえておく必要があります。

目次

財務諸表の種類

会社法(計算書類)

株式会社に作成が義務付けられる書類

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • 個別注記表

金融商品取引法(財務諸表等規則)

上場企業に提出を義務付けられる「有価証券報告書」の一部に含まれる書類

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • キャッシュフロー計算書
  • 附属明細表

財務諸表は、有価証券報告書の企業情報、事業の状況、設備の状況、提出会社の状況、経理の状況、提出会社の株式事務の概要、提出会社の参考情報の中の、「経理の状況」に含まれる。

決算書、計算書類、財務諸表の違い

種類法律対象提出先
決算書税法法人税務署
計算書会社法株式会社株主総会
財務諸表金融商品取引法上場企業金融庁

貸借対照表(BS)

貸借対照表は、年度末などある時点の企業の財政状態を表す財務諸表のこと

資産負債
流動資産
現金・預金
受取手形
△貸倒引当金
売掛金
△貸倒引当金
有価証券
商品
短期貸付金
△貸倒引当金
その他流動資産

固定資産
建物
車両運搬具
土地
建設仮勘定
特許権
投資有価証券
長期貸付金
流動負債
支払手形
買掛金
短期借入金
その他流動負債

固定負債
社債
長期借入金
純資産
株主資本
資本金
資本剰余金
・資本準備金
・その他資本剰余金
利益剰余金
・利益準備金
・任意積立金
・繰越利益剰余金
自己株式
評価・換算差額等
新株予約権
非支配株主持分(連結のみ)

流動資産

短期間で現金化できるもの

流動資産内容
現金・預金企業の保有する現金、預金
売掛金代金を後日に受けとる権利
(商品などを売ったが代金が未収の金額のこと。)
受取手形代金を後日に受けとる権利
(売掛金との違いは、支払いを約束手形の形で約束した有価証券であること。期日までに支払われない場合は「不渡り」となり企業の信用問題となる。)
貸倒引当金売掛金、受取手形、貸付金などの債権を回収不能になる可能性がある金額
有価証券企業が保有する株式、債権など
商品未販売の商品の在庫
関連用語

正常営業循環基準

正常営業循環基準に該当しないものについて、1年以内に決済される資産や負債は流動項目とし、それ以外を固定項目とする

関連用語

一年基準

正常営業循環基準に該当しないものについて、1年以内に決済される資産や負債は流動項目とし、それ以外を固定項目とする

固定資産

長期間保有する資産

固定資産内容
建物(有形固定資産)事業活動に用いる建物の取得金額から、減価償却累計額を差し引いたもの。
土地(有形固定資産)事業活動に用いる土地の取得金額。減価償却は行わない。
無形固定資産特許権やのれんなど
投資有価証券長期(満期まで1年超)保有する有価証券、支配目的のものは「関係会社株式」となる。

流動負債

短期間で現金で支払われる負債

流動負債内容
買掛金商品を買ったが代金が未払いのもの
支払手形商品を買ったが代金が未払いのもので、未払い分を約束手形の形で約束した有価証券。
短期借入金1年以内に返済義務のある借入金

固定負債

返済義務が1年を超える負債

固定負債内容
社債企業が資金調達のため、不特定多数に社債券の発行に伴う債務
長期借入金返済まで1年超の期間のあるもの

株主資本

株主からの出資とそれを元手にした利益

株主資本内容
資本金企業が行う事業の元手
資本剰余金株主からの出資など資本金以外の元手
利益剰余金事業活動で得られた利益
利益準備金株主への配当金の積立
繰越利益剰余金利益準備金、任意積立金以外の利益剰余金、株主への配当に当てられる
自己株式自社株を取得したもの

評価・換算差額

有価証券や土地の評価差額金など

損益計算書(PL)

年度ごとの企業の経営状況を表す財務諸表のこと

売上高
▲売上原価
売上総利益
▲販売費および一般管理費
営業利益
営業外収益
▲営業外費用
経常利益
特別利益
▲特別損失
▲法人税、住民税及び事業税
当期純利益

各項目

PL項目内容
売上総利益売上高から売上原価を差し引いた利益のこと。
粗利益ともいう。
販売費および一般管理費営業活動に関わる販売業務や管理業務に掛かる費用のこと。
販管費という。(給料、旅費、広告費など)
営業利益売上総利益から販管費を差し引いた利益のこと。
(営業活動の成果から得られる本業での利益を表す。)
営業外収益財務活動などの営業活動以外から生じる利益のこと。
(受取利息、受取配当金)
営業外費用財務活動などの営業活動以外の費用のこと。
(支払利息など)
経常利益通常の経営活動に基づく利益を表す。
特別利益例外的な収益のこと。
(固定資産売却益など)
特別損失例外的な損失のこと。
(固定資産売却損、災害損失など)
当期純利益繰越利益剰余金に加算される利益のこと。

株主資本等変動計算書

貸借対照表の純資産について、期首と期末での変動を一覧化したもの

キャッシュフロー計算書

キャッシュの増減を表す財務諸表のこと

キャッシュフロー計算書は、営業活動によるもの、投資活動によるもの、財務活動によるものの3つに区分される。

区分内容
営業活動企業の本業で稼いだキャッシュの増減のこと。
投資活動企業の投資活動で稼いだキャッシュの増減のこと。
マイナスの方が望ましい。
財務活動企業の資金調達や借入返済、配当支払などによるキャッシュの増減のこと。
マイナスの方が望ましい。
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