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中小企業診断士の難易度と科目別合格率を徹底解説【2026年最新】

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中小企業診断士の難易度と科目別合格率を徹底解説【2026年最新】

中小企業診断士の難易度や合格率を調べている方の中には、こんな疑問を持っている方が多いのではないでしょうか。

  • 「難しいとは聞くけど、どれくらい難しいの?」
  • 「科目によって難易度の差はあるの?」
  • 「どの科目から対策すればいいの?」

中小企業診断士のストレート合格率は約5% 、1次試験7科目・2次試験4科目という複雑な構造が、多くの受験生を悩ませます。

私は1次試験3回・2次試験2回を経て2022年度に合格した現役の企業内診断士です。5年間の受験経験と、システムエンジニアとして情報系の試験に精通してきた経験をもとに、科目別の難易度・合格率・勉強のポイントをデータと体験談で徹底解説します。

「どの科目が難しいのか」「どこに時間をかけるべきか」が分かれば、効率的な学習計画が立てられます。ぜひ最後まで読んで、受験戦略の参考にしてください。

この記事を書いた人

受験歴5年診断士

  • 1次試験を3回、2次試験を2回受験し、2022年度合格、2024年実務補修を終え登録
  • IT系企業(システムエンジニア)の会社員、企業内診断士
  • 都内在住の40代、小学生以下の子ども3人
  • 他保有資格:情報処理安全確保支援士(試験合格)、ネットワークスペシャリスト
目次

中小企業診断士試験の概要

中小企業診断士の難易度は、大手予備校などの難易度ランキングでは上から2つめの難易度に分類されることが多いです。最上位の「超難関」が、司法試験・公認会計士・医師・国家公務員総合職などがあげられ、上から2つめの「難関」資格として、税理士・社労士などと同じ難易度に分類されることが多いです。

中小企業診断士の試験は、第1次と第2次試験があり1次試験に合格すると2次試験を受験することができます。試験の大まかな流れは以下のとおりです。

STEP
第1次試験(マークシート:7科目)

経済学・経済政策、財務会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・政策の7科目のマークシートの試験。

  • 7科目の合計得点が6割以上で合格
  • 科目合格あり(科目別得点が6割以上で科目合格)
  • 科目合格は3年間有効(科目免除あり)
  • 一次試験合格は2年間有効
STEP
第2次筆記試験(記述式:4科目)

4つの事例企業(組織・人事、マーケティング・流通、生産・技術、財務・会計)に対する診断と助言に関する記述式の試験。

  • 合計得点が6割以上で合格
  • 科目合格なし
  • 1次試験合格から2年間は1次試験免除
STEP
第2次口述試験(面接)

令和8年度試験より廃止になりました。

2次筆記試験の事例企業に関する質問を口頭で回答する面接試験

  • 落ちることはほぼ無い
STEP
実務補修(実習)

実企業に対する診断・助言業務を行う。

中小企業診断士をどのような人が受験しているのか、受験生と診断士取得者の職業や年齢などを別の記事で比較解説しているので、気になる方はこちらも参考にしてください。

第1次試験

1次試験は、選択式のマークシート方式です。基本的に試験時間に余裕はなく、できる問題を確実に素早く回答していくことになります。

試験科目は7科目あり、2日間にわたり試験を行います。

科目(1日目)試験時間配点
経済学・経済政策60分100点
財務・会計60分100点
企業経営理論90分100点
運営管理90分100点
科目(2日目)試験時間配点
経営法務60分100点
経営情報システム60分100点
中小企業経営・政策90分100点

試験時間は科目により60分と90分のものがあります。1日目の企業経営理論・運営管理と2日目の最後の中小企業経営理論が、試験時間的にも体力的にも山場です。

1次試験の合格基準

1次試験の合格基準は、以下の2つの条件を満たす必要があります。

  • 受験科目の総得点が60%以上であること
  • 1科目の得点で40%未満の科目がないこと

決められた点数以上で合格となる、いわゆる「絶対試験」です。稀に、科目毎で平均点が低すぎる場合は、得点調整(全受験者に加点)されることがあります。

2つめの条件はいわゆる足切りで、たとえ総得点が60%以上取れていたとしても、1科目でも40%以下の科目があると不合格となります。

1次試験に合格すると2次試験を受験することができます。1次試験を合格した年の2次試験が不合格だった場合、翌年度の1次試験は免除となり2次試験のみ受験することになります。

1次試験の科目合格と免除制度

1次試験には科目合格の制度があります。

  • 1科目の得点が60%以上であること

科目合格した科目は、翌年度と翌々年度に1次試験を受ける場合、申請すると科目免除することが可能です。免除申請をしなかった場合は、科目免除にならないので注意が必要です。

仮に1科目免除した場合、600点満点で総得点が360点以上で1次試験合格となります。

1次試験が不合格だった場合の話ですが
翌年度に必ずしも科目免除する必要はありません。1次試験の合格基準は総得点の60%なので、得意科目は得点源として受験するのもありです。
私は1次試験を3回受験していますが、職業柄で経営情報システムは得点源だったので毎回受験しました。

ただし、後述の合格率の章でも記載しますが、各科目で毎年難易度が変わり、高難易度の地雷科目となることがあります。

なお、科目免除は特定の資格を保有していることで免除可能な科目もあるので、試験要項をご確認願います。

第2次試験

2次試験は筆記試験と口述試験に分かれます。筆記試験に合格すると口述試験を受けることができます。

科目試験時間配点
事例Ⅰ 組織・人事80分100点
事例Ⅱ マーケティング・流通80分100点
事例Ⅲ 生産・技術80分100点
事例Ⅳ 財務・会計80分100点

筆記試験は4つの事例問題があり、それぞれ出題される事例企業に対する問題・課題の分析、経営に関する助言を記述式で回答する試験です。1次試験同様、時間に余裕のない試験です。

口述試験は、試験官と対面で、筆記試験の事例企業の内容に関する問題・課題や助言を質問され口頭で答えるという、面談形式の試験です。

2次試験(筆記)の合格基準

2次筆記試験の合格基準は、以下の2つの条件を満たす必要があります。

  • 受験科目の総得点が60%以上であること
  • 1科目の得点で40%未満の科目がないこと

1次試験と同じ条件で、見た目上は「絶対試験」です。

しかし、例年の合格率が一定であることから「相対試験」と言われています。その理由は、詳細な配点と回答が公表されないためです。

1次試験は回答と配点が公表されるので、自分が何点だったかが明確に分かります(マークミスさえなければ)。

2次試験は配点と回答が公表されない、かつ記述試験なので自己採点が不可です。配点や採点基準はその年の全受験者の回答次第で決まっていると推察されています(皆の出来が良い→採点が厳しい、皆の出来が悪い→採点が甘い)。

中小企業診断士試験が難しいと言われるのが、この2次筆記試験にあります。多くの受験者が自分の手応えと結果に解離があり、なぜ受かったのかよく分からないという人が多くいます。私もその一人。。。

そのため、2次試験の参考書選びは重要で、合格者の再現答案をまとめた解説集や、多くの合格者の回答を分析した大手予備校の過去問解説集が人気です。

2次試験(口述)の合格基準【R8から廃止】

筆記に受かると最後に口述試験です。

  • 評定が60%以上であること

合格基準は上記の通りですが、受験すればほぼ間違いなく受かる試験です。合格率の章でも解説しますが、落ちるのは毎年数人です。受験しなかった人がいると思われるので、受験さえすれば受かると言われています。

ただ、試験内容は、2次筆記試験の事例企業の内容に関して口頭で答える(筆記試験の問題文を少し変えたような質問を試験官にされる)もので、内容もヘビーかつ緊張もするので、私の中では二度と受けたくない試験です。

中小企業診断士試験で最も難しい科目はどれか

中小企業診断士試験で簡単な科目はありませんが、過去7年間の平均合格率を比較してみます。

科目平均合格率(過去7年)最低 / 最高
経済学19.2%11% / 26%
財務会計14.2%7% / 22%
企業経営理論21.3%7% / 40%
運営管理18.3%9% / 27%
経営法務15.1%5% / 27%
経営情報システム17.6%11% / 29%
中小企業経営・政策12.7%6% / 23%

最も平均合格率が低い科目は「中小企業経営・政策」です。反対に最も高いのは「企業経営理論」になります。

ただし、過去7年間の最低合格率と最高合格率を見て分かるように、年度によって合格率は大きく変わります。企業経営理論も過去に合格率7%の年もあるので、決して簡単な科目というわけではないので注意してください。

平均合格率の低い、中小企業経営・政策財務会計経営法務は、毎年難しい傾向にあり、多くの受験生を苦しめている科目です。

中小企業診断士試験の科目別の難易度

中小企業診断士試験の科目別の難易度として、科目ごとの合格率の傾向を見ていきます。

試験全体の合格率

まず、直近6年の1次試験と2次試験の合格率です。

年度1次試験2次試験
2024年度(R6)27.5%18.9%
2023年(R5)29.6%18.9%
2022年(R4)28.9%18.7%
2021年(R3)36.4%18.3%
2020年(R2)42.5%18.4%
2019年(R1)30.2%18.3%

ストレート合格(受験1年目の同年度内に合格)する確率は約5%ほどです。(1次試験合格率×2次試験合格率)

ただ、1次試験合格者と2次試験受験者の数が異なる(1次試験免除者がいる)ため、実際のストレート合格率はもっと低くなります。

また、2次試験の合格率は、ここ10年ほど18%~20%でほぼ一定です。絶対試験では合格率を毎年ほぼ一定に保つことは不可能に近いため相対試験だと言われています。

【1次試験】科目別の合格率と難易度

直近8年間の各科目合格率と試験の内容を紹介します。

見ていただくと分かりますが、各科目の合格率は毎年変化が激しいです。合格率が低い=難化と、合格率が高い=易化を繰り返します。

予備校やネット上では次年度の難易度予想が良くされます。私も受験生の時によく検索してました。しかし、難化・易化予想は無意味なので調べるのはやめましょう。時間の無駄です。

なぜなら、難化しようが易化しようが試験内容・試験範囲は変わらないので、勉強する内容に変わりはありません。次年度が易化予想だから勉強しなくて良いには絶対になりません。

そして、この難化・易化予想はたいてい外れます。診断協会は斜め上を行きます。それよりも、最新の出題傾向や新しい論点、法律の変更点などをチェックする方がはるかに有効です。

経済学・経済政策

経済学・経済政策の特徴

平均合格率:18.6%(直近8年)
2次試験との関連:無関連

  • グラフの読み取り問題が多い
  • 計算問題はほとんど出ない

マクロ経済学、ミクロ経済学の内容が出題されます。証券アナリスト試験や公認会計士試験の経済学と比べると難易度は低くなります。中小企業診断士試験では計算問題はほとんど出ません(微分の公式が出るくらい)。グラフを見て解く問題が多く出題されるのも特徴です。

中小企業診断士 経済学科目合格率
  • 科目合格率に試験合格者は含まない

財務・会計

財務・会計の特徴

平均合格率:13.3%(直近8年)
2次試験との関連:事例Ⅳ

  • 計算問題が多い
  • 2次試験でも出題されるため応用力が必要

多くの受験生が苦手とする科目。

主に、会計と財務の分野から出題されます。計算問題が多く、計算スピードと慣れが必要です(1次試験は電卓不可!)。2次試験の事例Ⅳにも出題される内容のため応用力が求められます。暗記だけでは難しく、過去問や計算問題集での学習が必須となります。

中小企業診断士 財務会計科目合格率
  • 科目合格率に試験合格者は含まない

企業経営理論

企業経営理論の特徴

平均合格率:20.8%(直近8年)
2次試験との関連:事例Ⅰ/Ⅱ

  • 暗記科目
  • 単純な用語理解ではなく、深い理論や応用力が必要

経営戦略論、組織論、マーケティング論など企業経営の基本となる分野で、管理職や経営企画などの職の方には馴染みが深い内容で、企業経営の分析や事業戦略など幅広い知識が問われます。基本的に暗記科目ですが、中身を理解していないと回答できない問題が多く、出題文章に独特の言い回しやクセがあるので、過去問を繰り返し解く必要があります。

中小企業診断士 企業経営理論科目別合格率
  • 科目合格率に試験合格者は含まない

運営管理

運営管理の特徴

平均合格率:17.9%(直近8年)
2次試験との関連:事例/Ⅲ

  • 暗記科目
  • 2次試験でも出題されるため応用力が必要

多くの受験生が勉強していて一番楽しい科目。

企業経営の現場で必要となる、生産管理や店舗・販売管理の知識が問われます。2次試験でも出題される内容なので、具体的な現場をイメージした深い理解と応用力が求められます。

中小企業診断士 運営管理科目合格率
  • 科目合格率に試験合格者は含まない
  • 令和4年は、没問により得点調整(+2点)がありました

経営法務

経営法務の特徴

平均合格率:15.5%(直近8年)
2次試験との関連:無関連

  • 暗記科目
  • 会社法、知的財産権で出題の約6割を占める

多くの受験生が苦手意識を持ち、モチベーションの上がらない科目。

主に、企業経営に関する法律や知的財産権に関する分野から出題されます。暗記科目ですが法律の専門用語が多く、多くの受験生が苦手意識を持ちます。

経営法務では、法律の改正があるとその内容を問う問題が高確率で出題されます。そして出題1年目はとても簡単な問題であることが多いです。そのため、テキストは必ず最新年度のものを利用するようにしましょう。

中小企業診断士 経営法務科目合格率
  • 科目合格率に試験合格者は含まない
  • 平成30年は、平均点が低かったため得点調整(+8点)がありました

2018年度の試験は超難問で、史上最多の8点の得点調整(全受験者に8点を加点)がありました。得点調整した合格率が5.1%なのでいかに難しかったかが分かります。

経営情報システム

経営情報システムの特徴

平均合格率:18.8%(直近8年)
2次試験との関連:事例Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ

  • 暗記科目
  • 最近のトレンドや最新技術のケアが必要

IT系の企業以外の人には取っつき難い科目。

企業経営で必要な情報システムや情報セキュリティに関して出題されます。近年、情報システム・情報セキュリティは企業にとっても欠かせないものとなっており、2次試験でも関連した内容が出題されることがあります。

情報系は技術進歩やトレンドが早いので、できるだけ最新の情報を入手しておく必要があります。ITパスポート試験なども内容としては参考になります。

IT系企業やシステムエンジニアの人は、得意科目として得点源とする方も多くいますが、IT技術の進歩が早いのに合わせてか、出題傾向や難易度の波が荒い科目です。油断していると足元をすくわれるので、最新の傾向把握や過去問学習は必須です。

中小企業診断士 経営情報システム科目合格率
  • 科目合格率に試験合格者は含まない
  • 令和4年は、没問による得点調整(+4点)がありました

中小企業経営・中小企業政策

中小企業経営・中小企業政策の特徴

平均合格率:15.1%(直近8年)
2次試験との関連:無関連

  • 暗記科目
  • 試験の前年度の「中小企業白書」の内容から出題される

その名の通り中小企業の経営や政策について、中小企業白書の内容や中小企業の実態、統計情報が問われる暗記科目です。

毎年、試験の前年度の「中小企業白書」の内容から出題されることから、必ず最新のテキストを用いた学習が必要です。

中小企業経営・中小企業政策 科目合格率
  • 科目合格率に試験合格者は含まない
  • 令和3年は、没問により得点調整(+5点)がありました

【2次試験】合格率と内容

2次試験は、筆記試験で下記の4科目ありますが科目合格の制度はないため、科目別の合格率は公開されていません。

  • 事例Ⅰ:組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
  • 事例Ⅱ:マーケティング・流通を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
  • 事例Ⅲ:生産・技術を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
  • 事例Ⅳ:財務・会計を中心とした経営の戦略および管理に関する事例

2次試験の全体の合格率の推移です。

中小企業診断士試験 2次試験合格率

キレイに18〜19%台の合格率が続いています。実質の相対評価と言われており、受験者全体の上位18%ほどが合格することになります。

そのため、2次試験のセオリーは、簡単な問題(皆が正解する可能性がある問題)は必ず正解することです。自分が難しい問題は、皆も難しく正解率も低いです。満点を狙う試験ではないので、解ける問題、簡単な問題で確実に得点を重ねることが最重要です。

時間配分や解答順がとても大切になってきます。

事例Ⅰ

事例Ⅰの特徴

組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
1次試験との関連:企業経営理論

  • 現状の分析・問題・課題に対する設問が多い
  • 企業・経営戦略、組織論、経営管理、人事に関する知識が問われる

「事例Ⅰ」の再現答案と解き方例

製造業やサービス業など様々な業種が事例企業として出題されます。

組織構造や人事面での問題・課題に関する出題が多くされ、他の事例と比べ現状分析の問題が多く、助言問題は少ない傾向にあります。

事例Ⅱ

事例Ⅱの特徴

マーケティング・流通を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
1次試験との関連:企業経営理論、運営管理

  • 現状の分析・問題・課題に対する設問が多い
  • グラフや図の読み取りを求める問題が出題される
  • 売上向上をテーマに、マーケティング、流通に関する知識が問われる

「事例Ⅱ」の再現答案と解き方例

製造業・小売業・サービス業など様々な業種が事例企業として出題されます。

主な課題は売上の向上で、売上向上につながるマーケティング策を助言する形が多く出題されます。事例企業は小規模の場合が多く、協業や地域密着もテーマとなることが多くなります。

事例Ⅲ

事例Ⅲの特徴

生産・技術を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
1次試験との関連:運営管理

  • 中小の製造業(ほとんど受注生産)が事例として出題される
  • 経営戦略、生産管理、生産性向上に関する知識が問われる

「事例Ⅲ」の再現答案と解き方例

過去ほとんどが製造業を対象に、経営戦略や生産管理に関する問題・課題分析、その対策の助言に関して出題されます。

事例企業は中小企業なので、受注生産である場合がほとんどで、技術力は高いが生産の現場で何かしらの問題を抱えている、というパターンが多いです。

事例Ⅳ

事例Ⅳの特徴

財務・会計を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
1次試験との関連:財務・会計

  • 他の3事例と異なり、計算問題と単純な知識問題のウエイトが高い
  • 主に、経営指標分析、管理会計、ファイナンス、キャッシュフローに関する知識が問われる

「事例Ⅳ」の再現答案と解き方例

とにかく計算問題が多く、1問あたりの計算量の多いので時間配分を考えないと確実に時間切れになってしまいます。

計算問題では、設問間の繋がりがあるものもあり、例えば、以下のように計算間違いをすると、後続の問題も間違えるという結果になります。

  • 1問目:計算過程(CVP分析、正味現在価値など)
  • 2問目:計算結果
  • 3問目:計算結果を踏まえた分析

計算過程を記述させる出題もあるので、部分点をもらえることもあるようです。ただし、計算結果のみを記述する問題もあり、計算ミスは大幅な失点になります。

また、最後の設問は、問題本文と関連が薄い知識問題が出題されることが多いので、これを落とすとかなり痛いです。100点は目指さず自分のできる問題を確実に解答することが重要です。

口述試験【R8から廃止】

試験官(2~3名)と対面での面談試験です。

内容は、2次筆記試験の事例企業の内容について、課題や助言を問われます。筆記試験の問題に似た質問がされますが、その場で口頭で答える必要があり、ヒアリング力と瞬発力が問われます。

口述試験単体の合格率は99%を越えており、ほとんどの受験生が合格します(不合格者は受験しなかった人くらいと思われます)。

分からないことは「分かりません」、聞き取れなかったら「もう一度お願いします」と素直に言って大丈夫です。質問に対する回答内容に関わらず、普通に会話できれば合格する試験です(回答が採点されていたら、私は間違いなく不合格)。

私の口述試験はダメダメでしたが体験談を別記事にまとめているので、よければ参考にしてください。

中小企業診断士の難易度を他資格と比較【難易度ランキング】

中小企業診断士の難しさは「難関資格」の一言で語られることが多いですが、具体的に他の資格と比べてどの程度なのかを整理します。難易度の全体感を把握することで、必要な勉強量と覚悟が明確になります。

難易度ランキングにおける中小企業診断士の位置づけ

大手予備校(TAC・LEC等)の難易度ランキングでは、資格を概ね以下の4段階に分類しています。

ランク主な資格
超難関司法試験、公認会計士、医師国家試験、国家公務員総合職
難関中小企業診断士、税理士、社会保険労務士、不動産鑑定士
普通〜やや難行政書士、FP1級、宅地建物取引士、日商簿記1級
比較的易しいFP2級、ITパスポート、日商簿記2級

中小企業診断士は「難関」ランクに位置し、税理士・社労士と同格の扱いを受けることが多いです。偏差値で表すと62〜65程度とされています。「超難関」の公認会計士・司法試験には及ばないものの、一般的なビジネス系資格の中では最上位クラスの難しさです。

他資格との難易度比較(税理士・社労士・行政書士など)

他の難関資格と、試験構造・合格率・勉強時間の3点で比較します。

資格合格率必要勉強時間
公認会計士約7〜9%約3,500時間
科目数が多く、論文式あり
税理士約15〜20%約3,000時間
科目ごとに受験可・長期戦になりやすい
社会保険労務士約6〜7%約800時間
合格率は低いが出題範囲は比較的絞られる
中小企業診断士約5%
※ストレート
約800〜1,000時間
1次7科目+2次記述式の二段階試験
行政書士約10〜13%約600〜800時間
法律系の暗記が中心
FP1級約10〜15%約600時間
知識の幅が広いが記述式なし
宅地建物取引士約15〜17%約400時間
出題範囲が絞られており独学向き

中小企業診断士のストレート合格率(約5%)は社労士より低い数字に見えますが、社労士は1年1回・一発合格が必要なのに対し、中小企業診断士は科目合格制と複数年受験戦略が使える点が大きく異なります。複数年かけて確実に合格を積み重ねられる点では、制度上の難易度は緩和されています。

税理士との比較では、税理士が科目別に年単位で積み上げていく「長距離走」であるのに対し、中小企業診断士は1次・2次を突破する「2段階のハードル」という違いがあります。どちらが難しいかは受験者のバックグラウンドによりますが、勉強時間の総量は税理士の方が多くなります。

必要な勉強時間はあくまで目安です。人によってバックグラウンドが異なるので必要な勉強時間は異なります。

中小企業診断士に合格するまでの年数と受験回数のリアル

「中小企業診断士に合格するまでどれくらいかかるの?」という疑問は、受験を検討している方が最初に気になるポイントの1つです。ここでは統計データと、5年かけて合格した筆者の体験談の両面から解説します。

合格までの平均受験回数と年数

中小企業診断士協会の登録者アンケートによると、合格者の受験回数の分布は以下のとおりです。

受験回数割合の目安
1回
(ストレート合格)
約20〜25%
2〜3回約40〜45%
4〜5回約20〜25%
6回以上約10〜15%

ストレート合格者は全体の2〜3割程度で、多くの合格者が2〜3回の受験を経て合格しています。特に2次試験は「1次合格後に2次で2回落ちると、1次からやり直し」というルールがあるため、複数年にわたる受験者も少なくありません。

一方で、予備校・通信講座を活用し、最初から戦略的に学習計画を立てた受験生ほどストレートや2回での合格率が高い傾向があります。

筆者の5年間の受験歴と反省点

参考になるか分かりませんが、私の受験歴を公開しますが、結果的に1次試験の科目免除期間をフルで使って合格することができました。

年度勉強法結果
2018年(H30)1次試験:TAC(通学)1次試験:不合格
(科目合格:経済、情報、中小企業)
2019年(R1)1次試験:独学
1次試験:不合格
(科目合格:企業経営)
2020年(R2)1次試験:独学コロナ感染で未受験
2021年(R3)1次試験:独学
2次試験:TAC(通信講座)
1次試験:合格
2次試験:不合格
2022年(R4)2次試験:独学2次筆記試験:合格
2次口述試験:合格
私の合格までの受験記録

5年かかった最大の原因は、「やる気に火がつくのが遅く、最初の2〜3年は効率の悪い勉強をしていた」ことです。具体的には以下の点が反省点です。

  • 1次試験初年度: TACに通学したものの、授業を受けているだけで満足してしまい、アウトプット(過去問演習)が圧倒的に不足していた
  • 2〜3年目: 科目合格を積み上げる戦略は正しかったが、苦手科目の財務・会計の優先度が低く、足元をすくわれた
  • 2次試験初年度: 1次に受かった安堵感で2次試験対策の開始が遅れた

合格するまでの期間は人それぞれですが、「過去問中心のアウトプット学習を早期に始めること」「2次試験の独特な解答作法を早めに理解すること」 が、合格年数を短縮する最大のポイントだと振り返っています。

科目別の勉強時間の目安と学習順番

中小企業診断士に必要な総勉強時間

大手予備校TACのデータによると、中小企業診断士に合格するために必要な総勉強時間は約800〜1,000時間とされています。

ただし、これはゼロベースから始めた場合の目安です。業務経験や保有資格によって必要時間は大きく変わります。

バックグラウンド目安の勉強時間
経営・財務・IT業務の経験あり600〜800時間
一般的なビジネスパーソン(目安)800〜1,000時間
経営・財務系の知識がほとんどない1,000〜1,200時間以上

1日2時間の学習を継続した場合、約1〜1.5年で到達できる計算です。ただし、2次試験対策を含めると、1次合格後にさらに数百時間の上乗せが必要です。

科目別の勉強時間の目安

各科目の難易度・出題範囲・2次試験との関連を踏まえ、筆者の経験をベースにした1次試験の科目別勉強時間の目安を示します。

科目勉強時間/難易度2次試験ポイント
財務・会計150〜200時間
事例Ⅳ計算力が必要・最も時間をかけるべき科目
企業経営理論120〜150時間
事例Ⅰ・Ⅱ暗記+応用が必要・2次直結で重要
運営管理100〜130時間
事例Ⅱ・Ⅲ現場イメージを持ちながら学習する
経済学・経済政策100〜120時間
なしグラフ問題の慣れが重要
経営法務100〜120時間
なし専門用語の暗記。最新テキスト必須
経営情報システム80〜100時間
事例I〜ⅢIT経験者は時間短縮できる
中小企業経営・政策80〜100時間
なし試験直前期に集中して学ぶのが効率的
財務・会計に最も多くの時間を割く理由

計算問題が多く1次試験の電卓使用不可・2次試験にも直結するため、他科目と比べて習得に時間がかかります。「財務・会計で失敗して不合格」という受験生が最も多いので、学習初期から優先的に取り組むことを強く推奨します。

科目の学習順番の考え方

科目の学習順番に唯一の正解はありませんが、以下の考え方が一般的です。

【推奨する学習順番】

優先度①企業経営理論 財務・会計 運営管理
※2次試験直結の科目の優先度が高い
優先度②経済学・経済政策 経営情報システム 経営法務
※2次試験と関連の低い暗記科目
優先度③中小企業経営・政策
※2次試験と関連の低い暗記科目
  • 企業経営理論を最初に学ぶ:
    • 中小企業診断士の学習全体の「軸」となる科目です。最初に全体像を掴むことで、他科目の理解が深まります。
  • 財務・会計を早期に開始:
    • 最も時間がかかる科目のため、学習初期から継続的に取り組む必要があります。試験直前に詰め込もうとしても間に合いません。
  • 中小企業経営・政策は直前期に集中:
    • 毎年前年度の中小企業白書から出題されるため、試験直前に最新の内容を一気に暗記する方が効率的です。早く学んでも内容が変わってしまいます。
  • 2次試験関連科目を優先:
    • 企業経営理論・財務・会計・運営管理は2次試験にも直結するため、1次試験対策と並行して「応用できる理解」を意識しながら学びましょう。

中小企業診断士試験は予備校・講座を受講したほうが良いか

この難しい試験を、独学で突破できるのか。受験を検討している方なら、誰もが一度は考える疑問です。

結論から言うと、「1次試験は独学も十分可能、2次試験は通信講座や予備校の活用が有効」 というのが私の見解です。

独学と予備校・通信講座の選び方

独学とするか、予備校・通信講座を受講するか、選ぶ基準としてそれぞれのメリット・デメリットと向いている人を比較します。

学習スタイル向いている人
独学自身で学習管理ができる、費用を抑えたい方

費用が最小限。自分のペースで進められる
学習計画・教材選びはすべて自己判断
2次試験対策の方向性を誤りやすい
予備校・通信講座費用より確実性を重視する方・自己管理が苦手な方

講師への質問・添削・仲間との切磋琢磨ができる
体系的なカリキュラムで学べる
費用が高い(20〜30万円台)
科目別講座の受講自己管理は不安だが、費用は抑えたい方

苦手科目のみ受講が可能
費用を抑えられる(1科目:1~3万円)
全体の学習計画は自身で必要

個人的な考えですが、

1次試験は、通信講座か独学で十分対応可能です。暗記中心のマークシート試験なので、市販教材+過去問演習で合格できます。

2次試験は、予備校・通信講座の活用をおすすめします。 解答が公表されない記述式試験で、「合格答案の型」を掴むのが合格への最短経路です。スタディング・アガルート・クレアールなどの通信講座は5〜10万円台で受講でき、費用対効果が高いです。

私が実務補修で出会った診断士の方に直接聞いた肌感覚では、実務補修の1グループ(6人)に1~2人くらいだったので、完全な独学は20%~30%ほどの印象です。

主な予備校・通信講座の比較

予備校・通信講座の受講を考えている方に、どれを受講すればよいか費用別に3つ紹介します。

講座名特徴
TAC
通学通信
業界最大手で合格実績が豊富
体系的なカリキュラムと自習室が強み

費用:20~30万円
アガルート
通信
2次試験の合格実績が豊富
添削サポートが手厚い
合格特典(全額返金)あり

費用:10~20万円
スタディング
通信
最安値クラス
スキマ時間活用に最適

費用:5~8万円
  • 費用は受講コースにより異なります。最新情報は各社の公式サイトをご確認ください。

苦手な科目に絞って科目別の講座受講も可能です。費用を安く抑えたいという方は、科目別講座の受講も効果的なので検討をおすすめします。

社会人が働きながら合格するためのおすすめ予備校・通信講座の詳細は別記事でまとめているので、こちらも参考にしてください。

よくある質問(Q&A)

中小企業診断士は独学で合格できますか?

独学での合格は可能ですが、2次試験は予備校・通信講座の活用をオススメします。

1次試験は7科目の暗記中心のマークシート試験なので、市販テキストと過去問を使った独学でも合格は十分可能です。実際に私の実務補修のグループメンバーには、独学でストレート合格した方が複数いました。

一方、2次試験は解答が公開されない記述式試験で、「何が正解か」の判断が非常に難しいです。独学だと「自分の解答のどこが間違っているか」を客観的に判断できないまま試験を迎えるリスクがあります。TAC・スタディング・アガルートなどの通信講座には多くの合格者の再現答案と解説が揃っており、2次試験の突破率を上げるうえで大きな助けになります。

科目合格を使った複数年戦略は有効ですか?

有効です。

科目合格制度を使って苦手科目を少しずつクリアしていく戦略は、社会人が働きながら受験する場合に非常に有効です。

ただし注意点が2つあります。

  • 得意科目でも「得点源として受験する価値があるかを毎年判断する」ことです。得意科目を免除すると総合得点が下がり、苦手科目でのリカバリーが難しくなるケースがあります。
  • 「科目合格は翌々年度まで有効(3年間)」という期限があることです。計画が長引きすぎると、最初に科目合格した科目の免除が切れてしまいます。
合格率が低い科目は捨て科目にしていいですか?

捨て科目戦略は危険です。ただし「重点科目」と「最低限クリア科目」の優先度を分けることは有効です。

1次試験の合格基準には「1科目でも40%未満があると足切り不合格」というルールがあります。そのため、どの科目も最低40点以上は取れる準備が必要です。完全な捨て科目は足切りリスクを招きます。

ただし、すべての科目を均等に勉強する必要はありません。「財務・会計・企業経営理論・運営管理(2次直結科目)」に学習時間の60〜70%を集中し、2次試験に関連しない「経営法務・経済学・中小企業経営・政策」は「60点を目指す最低限の学習」にとどめるという配分が、効率的な戦略です。

中小企業診断士と税理士はどちらが難しいですか?

一概にどちらが難しいとは言えませんが、試験の「難しさの質」が異なります。

税理士は科目ごとに受験でき、合格科目を積み上げていく方式です。1科目ずつ深く掘り下げる学習が必要で、専門知識の深さが問われます。合格まで5〜10年かかる方も珍しくなく、総勉強時間は3,000時間を超えます。

中小企業診断士は1次7科目+2次記述式の二段階で、1次は幅広い知識の「広さ」、2次は実際の経営課題への「応用力と記述力」が問われます。合格まで1,000時間程度が目安で、試験の総量は税理士より少ないですが、2次試験は「正解が公表されない」という独特の難しさがあります。

「会計・税務のプロを目指したい」なら税理士、「経営全般の幅広い知識をビジネスに活かしたい」なら中小企業診断士という目的の違いで選ぶのが自然です。

中小企業診断士試験に向いている人・不向きな人はいますか?

バックグラウンドより「学習継続力」が合否を分ける試験です。

有利に働くバックグラウンドとしては、経営企画・財務・コンサルティング・IT系の職種経験があると、学習の入りやすさが変わります。私自身、システムエンジニアとして「経営情報システム」は得点源にできました。

ただし、最終的に合格できるかどうかを左右するのは、「7科目の広い範囲を長期間継続して学べるか」という学習継続力です。特定の得意分野があっても、苦手な科目をサボり続けると1次試験の足切りにかかります。

「興味のある科目だけ勉強したい」という方には向かない試験ですが、「ビジネス全体を体系的に学びたい」という強い動機がある方は、たとえ初学者でも合格できる試験です。

まとめ|中小企業診断士の難易度と科目別合格率

中小企業診断士の難易度と、科目ごとの合格率・特徴をまとめると次のとおりです。

  • ストレート合格率は約5%。1次試験(7科目)+2次試験(記述式)という二段階構造が難関の理由
  • 1次試験の科目毎の平均合格率は10~20%ほど
  • ただし、合格率は年度によって大きく変動するため、「今年は簡単」という予想に頼った学習は禁物
  • 2次試験の合格率は例年18〜20%でほぼ一定。上位18%に入るための相対評価と考えると、基本問題の確実な正解が最重要
  • 予備校・通信講座の活用は、1次試験よりも2次試験対策で特に有効

難しい試験ですが、科目の特性を理解して戦略的に学習すれば、合格への道は必ず開けます。

各科目の具体的な勉強法は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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