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中小企業診断士の職業と年齢は?どんな人が資格を取得するのか最新のデータを元に徹底解説

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中小企業診断士試験を、どんな職業や年齢の人が受けているか知りたいと思っていませんか。

難関の国家資格として知られていますが、ライバルとなる受験生がどのような職業なのか年齢層なのかあまり知られていません。

診断業務と全く無縁の仕事をしているが、勉強についていけるのか、資格を取って問題ないのか気になると思います。

実際に私も中小企業診断士の試験に合格し多くの診断士の方とお会いしました。様々な職業、年齢の方が資格を取得しており、とても活躍の場が広い資格と思います。

私もIT系の企業に勤めるサラリーマンです。診断業務とは全くの無縁ですが社会人として知っておいた方が良い知識やスキルも多く、とても有益な資格と感じています。

ここでは、中小企業診断士の資格をどのような人が資格を取得しているのか解説します。

これから資格取得を目指すという方は、資格取得後の中小企業診断士をイメージしやすいものにしていただければと思います。

目次

中小企業診断士の職業は何か

中小企業診断士として活動している人と、資格取得を目指す受験生の職業について、最新のデータを元に解説します。

診断士として活動している人の職業分布

資格を取得し中小企業診断士として実際に活動している人の職業です。

令和3年のアンケート調査によると、診断業務を本業にしている人は全体の48.3%、企業内診断士が46.4%という結果になっています。

診断士の勤務先回答数(人)構成比(%)
プロコン経営(他資格兼業あり)54028.5
プロコン経営(他資格兼業なし)33117.5
コンサルティング会社等勤務432.3
公務員251.3
公的機関・団体等854.5
調査・研究機関120.6
金融機関1286.8
民間企業(金融機関を除く)62933.2
無職321.7
その他633.3
無回答40.2
中小企業診断協会 令和3年活動状況調査アンケート
  • 診断業務を本業にしている人:プロコン経営、コンサルティング会社
  • 企業内診断士:公務員、公的機関・団体、調査・研究機関、金融機関、民間企業
企業内診断士とは

企業内診断士とは、普段は診断業務とは関係のない企業に勤めている診断士で、副業として中小企業診断士の活動をしている人を指します。

上記の表では、公務員、公的機関・団体、調査・研究機関、金融機関、民間企業を企業内診断士としています。ただ、銀行等の一部企業では社内で資格取得を奨励されている場合もあるようなので、全くの無縁ではないパターンもあります。

また、中小企業診断士として独立している人は、全体の47.8%になります。

選択肢回答数(人)構成比(%)
中小企業診断士として独立している90447.8
2年以内に独立したい1407.4
5年以内に独立したい1618.5
10年以内に独立したい1427.5
予定はない51527.2
無回答301.6
中小企業診断協会 令和3年活動状況調査アンケート

中小企業診断士は、本業を別に持ちながら資格を取得する人が多いのが特徴ですが、診断業務を本業にしている人と、別に本業を持つ企業内診断士は約半々になります。

その影響もあり、中小企業診断士の年収は日本の平均的な年収よりも高い傾向にあります。診断士の年収事情については、別記事で詳細解説しているので参考にしてください。

受験生の職業分布

続いて、これから中小企業診断士の資格を取ろうとしている、受験生の職業です。

前述の通り、企業内で資格を取る人が多いのが中小企業診断士ですが、試験受験者の勤務先区分の統計が中小企業診断協会に掲載されています。

勤務先申込者数(人)
経営コンサルタント自営業395
税理士・公認会計士等自営業624
上記以外の自営業673
経営コンサルタント事業所等勤務604
民間企業勤務15,112
政府系金融機関勤務465
政府系以外の金融機関勤務2,194
中小企業支援機関566
独立行政法人・公益法人等勤務294
公務員854
研究・教育137
学生684
その他(無職を含む)2,176
合計24,778
中小企業診断協会 令和4年第1次試験

学生とその他(無職を含む)を除くと、約88%が何かしら働いている人です。ほとんどの受験生が働きながら試験に挑んでいます。

その中でも、6割超が民間企業や金融機関に勤めている人で占めており、診断業務と関係ない企業勤めのサラリーマンが多いことが分かります。

業務として、顧客企業の融資相談や経営分析を行っている金融機関に勤めている人が多く、経営コンサルタント業務を行っている企業の人が多いです。近年は、経営にITの活用や情報セキュリティの強化は必須となってきているので、システムエンジニアやIT系の企業に勤める人も多い印象です。

私が受けた実務補修のメンバも、全員が中小企業の診断・助言業務とは無関係の企業勤めで、半数がシステムエンジニアでした。

資格取得者の企業内診断士の割合の方が、受験者の割合より少なくなっていることから、資格取得後に独立する人が多くいることが分かります。

中小企業診断士の年齢層・性別

中小企業診断士として活動している人と、資格取得を目指す受験生の年齢と性別、最新のデータを元に解説します。

診断士として活動している人の年齢層・性別

50代が31.3%と最も多く、50代以上の人が約7割を占めます。

診断士の年齢回答数(人)構成比(%)
20歳代以下70.4
30歳代1347.1
40歳代42322.4
50歳代59231.3
60歳代49326.1
70歳以上23612.5
無回答70.4
中小企業診断協会 令和3年活動状況調査アンケート

年齢層が高い理由は、セカンドキャリアとして資格を取得する人が多いことと、診断業務には経営や財務など多くの知識と経験が必要になることが考えられます。

性別の比率は、94.4%が男性となります。近年は女性の診断士も増えてきていますが、全体から見るとまだまだ少数です。

診断士の性別回答数構成比(%)
男性1,78694.4
女性995.2
無回答・他70.4
中小企業診断士協会 令和3年活動状況調査アンケート

受験生の年齢層・性別

受験者の年齢層を見てみると、30代、40代が最も多くなります。

受験生の年齢受験者数(人)
10歳代以下136
20歳代3,681
30歳代7,103
40歳代7,187
50歳代5,118
60歳代1,410
70歳以上143
中小企業診断士協会 令和4年第1次試験

企業内で資格を取る人は、会社の中で業務の幅を広げたいという人の他に、セカンドキャリアとして独立や転職を目指している方も多くいます。企業勤めで培った経験やスキルを活かし、資格取得後に独立するというパターンが多いです。

また、すでに独立している税理士や公認会計士の人が、業務の幅を広げるため2つ目の資格として取得することも多いようです。

ちなみに、令和4年の1次試験の最年長合格者は82歳、最年少は18歳、2次試験の最年少合格者は16歳とのことでした。尊敬しかないですね。。

受験者の性別を見ると、約1割が女性になります。女性診断士の割合が現在5.2%なので、女性の数は徐々に増えている状況です。

受験生の性別受験者数(人)
男性22,255
女性2,523
合計24,778

中小企業診断士資格を取得する目的

きちんとした統計情報があるわけではないですが、私がこれまでに出会った診断士の方で、診断士を目指す目的で多かったのは以下になります。

  • ダブルライセンス
  • セカンドキャリア
  • 会社内のキャリアアップ
  • 副業として

ダブルライセンス

税理士や公認会計士など士業で独立している方が、自信のスキルアップや事業領域を増やす目的で中小企業診断士の資格を取得することがあります。

診断士の職業分布からも分かりますが、独立している人の中で、中小企業診断士単体で独立している人より、他の資格も持ち独立している人の割合の方が高くなります。

診断士の勤務先回答数(人)構成比(%)
プロコン経営(他資格兼業あり)54028.5
プロコン経営(他資格兼業なし)33117.5
コンサルティング会社等勤務432.3
以下省略
 
中小企業診断協会 令和3年活動状況調査アンケート

セカンドキャリア

会社に勤めながら中小企業診断士の資格を取得する人は、会社退職後のセカンドキャリアとして、これまで会社勤めで身に付けた専門的な知識やスキルを活かし、診断士として活躍したいと考えている人が多くいます。

日本国内の企業の99%は中小企業で、小規模企業は9割弱を占めます。業種・業界も多岐にわたるため、需要は多く、会社で身に付けたスキルを活かしやすいのが特徴です。

これまでに私が出会った診断士の方も、皆企業に勤めていた方で自信の強みを活かした活動をされています。

  • 大手重工業メーカー勤務 ⇒製造業を強み
  • 広告代理店勤務 ⇒マーケティングや販促を強み
  • 新聞社の編集部長 ⇒文書作成を強み
  • IT企業勤務 ⇒企業のIT化やセキュリティ対策を強み
  • 銀行員 ⇒財務を強み

これまでの社会人人生で身に付けた知識やスキルを、社会に貢献したいという思いで中小企業診断士を目指す方が多い印象です。

会社内のキャリアアップ

勤めている会社内でのキャリアアップのために、資格取得を目指す方も一定数います。

診断業務を行うコンサル会社や銀行員が多い印象です。

会社によっては、資格取得の支援や褒賞金制度が設けられている会社もあるようで、大手の銀行の場合、合格すると多くの支援がもらえると聞きました。

銀行は融資を行うため中小企業の経営分析や融資相談を多く受けているため、中小企業診断士の資格取得が広く勧められているようです。

私の場合、IT系の企業に勤めていますが残念ながら中小企業診断士は褒賞金などの制度の対象外でした。

副業として

勤めている会社をすぐにやめるつもりはないけど興味がある、5年後10年後は独立するかも、という方、私の診断し受験生仲間や実務補修メンバで一番多い印象です。私もその一人です。

すぐに診断士一本で稼いでいくつもりは無いですが、副業として少しでも稼ぎの足しにできればと考え中小企業診断士を取得しました。

セカンドキャリアを目指す方と同じく、自信のスキルや強みを活かしやすいということと、経営分析やマーケティングなどビジネススキルの向上にもなるので、一石二鳥な資格です。

中小企業診断士になるためには

最後に、中小企業診断士取得までの流れを紹介します。診断士になるためには国家資格の取得が必要です。

STEP
第1次試験(マークシート:7科目)

経済学・経済政策、財務会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・政策の7科目のマークシートの試験。

  • 7科目の合計得点が6割以上で合格(科目別得点が6割以上で科目合格)
  • 科目合格あり(科目免除あり)
  • 科目合格は3年間有効
  • 1次試験合格は2年間有効
STEP
第2次筆記試験(記述式:4科目)

事例企業(組織・人事、マーケティング・流通、生産・技術、財務・会計)に対する診断と助言に関する記述式の試験。

  • 合計得点が6割以上で合格
  • 科目合格なし
  • 1次試験合格から2年間は1次試験免除
STEP
第2次口述試験(面接)

2次筆記試験の事例企業に関する質問を口頭で回答する面接試験

  • 落ちることはほぼ無い
STEP
実務補修(実習)

実企業に対する診断・助言業務を行う。

試験は1次試験と2次試験に分かれ、それぞれ6割以上の得点で合格となります。

診断士試験の内容や難易度、合格率、勉強時間などは別の記事で紹介しますが、1次試験の範囲は7科目もあり覚える内容は膨大、2次試験は筆記試験なので知識の詰め込みだけでは対応できない応用力が問われます。

同年度内にストレートで合格する割合は、4%ほどと言われている難関試験です。何年間も受験しているという人も多くいます。

実際に、私は2次試験合格まで5年間を要しました。

年度結果
2018年(H30)1次試験:不合格(科目合格:経済、経営情報、中小企業経営)
2019年(R1)1次試験:不合格(科目合格:企業経営理論)
2020年(R2)コロナ感染で未受験
2021年(R3)1次試験:合格
2次筆記試験:不合格
2022年(R4)1次試験:免除
2次筆記試験:合格
2次口述試験:合格
私の合格までの受験記録

1次試験の科目免除の3年と、1次合格の免除期間の2年をフルに活用した形でした。

また、中小企業診断士を名乗るためには、2次試験合格だけではダメで、その後の実務補修を決められた日数受ける必要があります。

実務補修が完了して、はじめて中小企業診断士として登録することができます。

長い道のりになりますが、これから中小企業診断士を目指す方に、私の経験を踏まえ(合格までだいぶ回り道をした方なので試験勉強の経験は豊富?です)、資格取得に向けた勉強のコツや情報を共有させて頂ければと思います。

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