![[運営管理]頻出論点!VE(バリューエンジニアリング)の要点まとめ](https://chushoshindanshi.com/wp-content/uploads/2020/04/1DBA25E2-882D-46FC-9737-152D83C1B757-300x212.jpeg)
目次
VEとは
- VEとは、バリューエンジニアリングといい、製品やサービスの価値を機能とコストの関係によりシステム化された手順でその価値の向上を図る手法
GEの技術者ローレンス・D・マイルズにより開発された手法と言われている。塗装作業時の床材の難燃材として用いるアスベストが材料難であったため、その代替え品を開発した手法が広くバリューエンジニアリングと呼ばれるようになった。 また、戦時中により少ない材料や代替品、少ない工程で同等の機能を有する製品を開発する際にも同様の考え方が用いられている。
VEの基本原則
VEを活用するためには以下の5つの基本原則が必要となる。
- 使用者優先
- 機能本位
- 想像による変更
- チーム・デザイン
- 価値向上
VEにおける価値の考え方
VEにおける価値は、機能とコストに着目し以下のように考える。
$$価値=\frac{機能}{コスト}$$
VEの対象とする価値は、使用価値と貴重価値の2つとなる。
使用価値 | 製品やサービスの持つ機能による価値 |
---|---|
貴重価値 | 製品やサービスを所有することで得られる満足度 |
また、VEにおけるコストとは、製品の開発、製造、利用、廃棄までのライフサイクルコストとなる。
VEでは、機能とコストを以下のように考えることで、価値の向上が図られる。
機能 | コスト |
---|---|
一定 → | 縮小 ↓ |
拡大 ↑ | 一定 → |
より拡大 ↑↑ | 拡大 ↑ |
拡大 ↑ | 縮小 ↓ |
コストを機能以上に下げ価値を向上するという考え方はしない。
VEにおける機能の種類
VEで対象とする主な機能は、使用機能の中の二次機能となる。
使用機能 | 製品を使用するために必要な機能 |
---|---|
貴重機能 | 見栄えをよくするためのもの |
基本機能 (一次機能) |
これを除くと存在価値がなくなる機能 (ペンなら字が書ける) |
二次機能 | 基本機能のための補助的な機能 (ペンなら使いやすさ) |
必要機能 | 使用者が必要とする機能 |
不必要機能 | 使用者が必要としない機能 |
VEの手順
VEの実施手順として、以下の3つの基本ステップと10の詳細ステップ、各段階に応じたVE質問がある。
基本ステップ | 詳細ステップ | VE質問 |
---|---|---|
1.機能定義 | 1.VE対象の情報収集 | それは何か? |
2.機能の定義 | その働きは何か? | |
3.機能の整理 | ||
2.機能評価 | 4.機能別コスト分析 | そのコストはいくらか? |
5.機能の評価 | その価値はどうか? | |
6.対象分野の選定 | ||
3.代替案作成 | 7.アイディア発想 | 同じ働きをするものはあるか? |
8.概略評価 | そのコストはいくらか? 必要な機能を満たすか |
|
9.具体化 | ||
10.詳細評価 |
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