【企業経営】消費者の購買プロセスに関する重要用語まとめ

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中小企業診断士試験の一次試験(企業経営理論)によく出る、消費者の購買プロセスに関する用語をまとめてみました。(ここに記載した内容以外にも、出題論点はあるので参考までに。)

中小企業診断士 一次試験

毎年、1~2問ほど出題されます。

企業経営理論全般に言える話ですが、用語の暗記だけでは解答が難しく、より深い理解が求められます。また、問題文に抽象的な表現が多いので、ある程度の慣れが必要です。

過去問を繰り返し解き、問題文に慣れ、知識の定着と応用力を高めるようにしましょう。

中小企業診断士 二次試験

事例Ⅱで、マーケティングの課題が扱われます。

直接用語が問われることはありませんが、消費者の購買プロセスを前提とした診断・助言を問われることがあります。

目次

消費財の種類

ものには有形財(商品)と無形財(サービス)がある。それぞれに消費財と産業財に分類される。

消費財は消費者が家庭で使うもの、産業財は企業が業務用に資材とした使うもの。

消費財の種類内容
最寄品・近所で買うもの
・低価格
・購買頻度が高い
雑誌、洗剤、石鹸、たばこなどなど
買回品・比較して買うもの
・やや高価格
・購買頻度が低い
衣類、家電製品、ホテルなど
専門品・高価格
・購買頻度が低い
高級自動車、高級腕時計など
非探索品製品の認知度や知識が低いもの
生命保険など

購買の意思決定プロセス

コトラーの購買意思決定プロセス

コトラーは、消費者が購買の意思決定に至るプロセスを5段階で定義している。

  1. 問題認知
  2. 情報探索
  3. 代替品評価
  4. 購買決定
  5. 購買後の行動
関連用語

購買行動モデル

消費者が商品を認知してから購入するまでの購買行動のモデル。

関連用語

消費者購買行動分析モデル

消費者が商品を認知してから購入するまでの購買行動のモデル。

問題認知

消費者がニーズを認知すること。

情報探索

ニーズを認知した消費者が情報探索を行う。情報探索に影響を与える要素として以下が挙げられる。

要素内容
関与 消費者の製品に対するこだわりの度合い
知識 消費者が過去に体験したことがある製品やサービスの知識
口コミ 製品やサービスに対する消費者同士の情報交換や共有。意思決定の後半段階の方が影響が大きく、悪い口コミほど影響は大きい。
準拠集団 消費者の行動に影響を与える集団。準拠集団の影響を受けるのは、高級品・公的な製品。逆に必需品・私的な製品は影響を受けにくい。
  • 公的な商品:腕時計、ゴルフクラブ、車など人目に触れやすいもの
  • 私的な商品:目覚し時計、家電製品など人目に触れにくいもの

代替品評価

情報探索で得た製品について、代替え可能な製品を比較検討する。

購買決定

代替品評価の結果、最も評価の高い製品を購買する。

購買後の行動

消費者の期待と購買した内容が合致すれば満足し、期待に沿わなければ不満足を感じる。

消費者の期待が高すぎる場合、十分な水準を満たした製品であっても不満足を感じることが多い。

消費者の購買決定のタイプ

消費者が購買を決定する場合、購入する製品や消費者の特性により3つのタイプに分類できる。

タイプ内容
定型的製品に精通し、どのようなブランドが流通しているか知っている。こだわりはないがいつも同じブランドを購入することが多い。
製品:最寄品
価格:低価格
購買頻度:
購買労力:
限定的製品に精通するが、どのようなブランドが流通しているか知らない。
製品:買回品
価格:
購買頻度:
購買労力:
拡大的製品についても流通するブランドについてもよく知らない。
製品:専門品
価格:高価格
購買頻度:
購買労力:

バラエティ・シーキング

抵抗なく購入するブランドを変える行動のこと

例えば、飲料や菓子などがあげられる。

組織購買行動

企業などが行う購買行動には、一般の消費者と異なり以下の特徴がある。

  • 集団での購買意思決定(多くの人が関わるため意思決定が複雑になる)
  • 長期的な取引
  • 取引の専門性(取引内容が技術的に複雑なものが多い)
  • 低い価格弾力性(価格が下がっても需要は増えない)
  • 合理的な意思決定(感情的な要因が少ない)

需要の価格弾力性

$$需要 価格弾力性=\frac{需要変化率}{価格変化率}$$
  • 価格弾力性が高い(弾力的):価格が下がると需要が増える
  • 価格弾力性が低い(非弾力的):価格が下がっても需要は増えない
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