中小企業診断士試験の一次試験(企業経営理論)によく出る、◯◯モデルをまとめてみました。(ここに記載した内容以外にも、出題論点はあるので参考までに。)
毎年、数問出題される頻出論点です。
企業経営理論全般に言える話ですが、用語の暗記だけでは解答が難しく、より深い理解が求められます。また、問題文に抽象的な表現が多いので、ある程度の慣れが必要です。
過去問を繰り返し解き、問題文に慣れ、知識の定着と応用力を高めるようにしましょう。
事例Ⅱで、マーケティングの課題が扱われます。
直接用語が問われることはありませんが、ポーターの5フォースモデルやエーベルの3次元枠組みなどの知識を前提とした診断・助言を問われるので、内容を理解しておく必要があります。
ポーターの5フォースモデル
5つの競争要因から収益性を分析するモデル
内的要因:
- 供給業者の交渉力
- 買い手の交渉力
- 既存業者間の敵対関係
外的要因:
- 新規参入業者
- 代替品
企業の事業ドメインの検討、分析に用いられることがある。
エーベルの3次元枠組
ドメインを顧客層(ターゲット)、顧客機能(ニーズ)、技術(ニーズを満たす手段)で定義するモデル
ドメインを定義するフレームワークとして、1980年にデレク・エーベルが提唱したモデル。ドメインを定義する軸として、以下の3つの軸を用いる。
- 顧客層(誰に):ターゲット
- 顧客機能(何を):ニーズ
- 技術(どのように):ニーズを満たす手段
購買行動モデル
消費者が商品を認知してから購入するまでの購買行動のモデル。
AIDAモデル
人的販売による購買行動モデル
セールスマンや販売員などの対人コミュニケーションによる人的販売に対し、消費者がとる心理的プロセスを以下のようにモデル化したもの。
- Attention:注目
- Interest:興味
- Desire:欲求
- Action:行為
AIDMAモデル
広告などのプロモーションに対する購買行動モデル
消費者の広告を見てから購買までの時間的な間隔として、Memoryを追加したモデル。
- Attention:注目
- Interest:興味
- Desire:欲求
- Memory:記憶
- Action:行為
AISASモデル
消費者の情報探索や情報共有を考慮した購買行動モデル
- Attention:注目
- Interest:興味
- Search:探索
- Action:行為
- Share:共有
消費者購買行動分析モデル
消費者が商品購入の意思決定をするまでをモデル化したもの。
S-Rモデル
消費者がマーケティングの刺激(Stimulus)に対し、どのような反応(Response)を示すかを見るモデル
刺激と反応の間の消費者のプロセスはブラックボックス。
S-O-Rモデル
消費者の刺激(Stimulus)、生体(Organization)、反応(Response)を見るモデル
S-Rモデルでは考慮されなかった、消費者の心理的なプロセス(知覚、購買意図など)を考慮したモデル。
情報処理モデル
消費者が能動的に情報収集をするという前提のモデル
反対に、S-Rモデルでは、消費者は受動的であるという前提のモデル。
精緻化見込みモデル
消費者の購買行動は、感情や感覚に左右され必ずしも論理的ではないというモデル
- 論理的な判断をする:中心的ルート
- 感情的な判断をする:周辺的ルート
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