受験生時代に私もTACの講座を受講していましたが、テキスト、講師、講座内容、どれも質が高く分かりやすかったです。特に、2次試験対策は、内容と質が充実しているのでオススメです。
教室授業を希望するならTACの一択です。他にも、Web通信やDVD講座など幅広く講座が用意されています。
TACの講座に興味のある方に、無料で資料請求や体験講座の受講が可能。試験の概要や勉強の進め方を把握するのにも役立ちます。
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「2次試験は何から始めればいいのか分からない」
「正解が公表されないので、今の勉強で合っているのか不安」
中小企業診断士の2次試験は、こんな悩みを抱えやすい試験です。私もその一人でしたが、過去問5年分を手書きで繰り返し解く方法を軸に、最終的に合格できました。
この記事では、私が実際に合格した2次試験の勉強法を、インプット・アウトプット・つまずいた点とその解決策まで具体的に紹介します。これから2次対策を始める方が、遠回りせずに済むはずです。
2次試験(筆記)は、事例Ⅰ〜Ⅳの4科目です。4つの事例企業(組織・人事、マーケティング・流通、生産・技術、財務・会計)に対する診断と助言をする記述式の試験です。
| 事例 | テーマ | 配点 | 時間 |
|---|---|---|---|
| 事例Ⅰ | 組織・人事 | 100点 | 80分 |
| 事例Ⅱ | マーケティング・流通 | 100点 | 80分 |
| 事例Ⅲ | 生産・技術 | 100点 | 80分 |
| 事例Ⅳ | 財務・会計 | 100点 | 80分 |
事例Ⅳは、問題の7割ほどが計算問題で占められており、電卓を用いた複雑な計算が求められます。
合格基準は、総得点の60%以上かつ各科目40%以上とされています。
1次試験と同じ条件で、見た目上は「絶対試験」となります。ただし、合格率は毎年18%前後で推移しています。

記述式の試験にも関わらず、例年の合格率が一定であることから実質は「相対試験」と言われています。(詳細な配点と回答も未公表のため)
試験の難易度や合格率について、別記事でも解説しているのでこちらも参考にしてください。

以前は2次筆記試験に合格すると、口述試験という面接式の試験がありました。
どんなに内容が悪くてもほぼ落ちることがない(私がそうであったように・・)、試験を受ければ合格できる試験でした。
が、令和8年度からは廃止されています。
試験としてやる意味がないのと、コスト・人員的な問題が大きかったようです。
2次試験が難しいと言われる理由は3つあります。
合否判定の際に来るのは、各事例の総得点のみです。


けっこう書けたのに点数が低い、全く書けなかったのに高得点、ということがよく起こります。実際に私含め、実務補習で一緒だった同期診断士のほとんどの方が同じ感想でした。
つまり「自分の答案が何点か分からない」試験です。2次試験の勉強は常に暗中模索が続く苦しい試験です。
この前提を踏まえて、少しでも手応えを掴み、試験勉強を効率よく前進できればと思い、私が実践した勉強法を紹介します。
主に3つのステップで勉強を進めました。
私は2次試験を2回受験していますが、1年目にTACの2次対策通信講座を受講しました。基本的には講座に沿って上記の①~③の勉強を進めました。
ポイントは、インプットに時間をかけすぎず、早めにアウトプットへ移ることです。不足した知識は、アウトプットの中で補います。
解答の正誤判断が難しいので、第三者評価があると進めやすかったです。私の場合は、予備校の通信講座を受講したのと模試を受けました。
プロの診断士講師に採点をしてもらうことで、自分の解答でよいのか悪いのかを客観的に採点してくれるので、勉強の進め方や道筋を立てるのに有益でした。
もう一つ重要な点は、過去問を手書きで解くことです。本番試験は当然手書きで試験中に原稿用紙10枚近くの文字量を書くので、勉強段階から訓練しておく必要があります。
私も普段はパソコンしか使わないので、驚くほど漢字が書けませんでした。ひらがなでもいいかと思うかもしれませんが、解答に文字数制限があるので、極力漢字で書かないと制限に引っ掛かります。
また、パソコンは間違えたら書き直しが簡単ですが、手書きは消しゴムで消して書き直す必要があります。時間が掛かります。ある程度書く内容を頭で整理してから、解答欄に記載する必要があるので頭の使い方も手書きだと訓練が必要です。

事例Ⅰ~Ⅲは、国語のテストを解いている感覚です。
ちなみに事例Ⅳは、算数です。
私の2次試験の大まかな勉強スケジュールです。
平日は仕事があるので、主に早朝と土日祝日を勉強時間に充てました。子どもも小さかったので、休日の勉強には家族の協力が不可欠になります。
| 日/週 | 勉強時間 |
|---|---|
| 平日 | 2H:早朝(5:00-7:00) |
| 休日 | 5~8H:13:00-18:00 (時間が取れれば、10:00-18:00) |
| 1週間 | 20~26H |
ただし、私はストレート合格ではないので2次試験は2回受験しています。2次試験2回目は1次試験が免除になるので、まるまる1年間2次試験勉強に専念することができました。
2次対策の勉強時間の目安として、予備校などの情報では約200時間と記載もありました。勉強時間は個人差が大きいため、あくまで参考としてください。
事例Ⅰ〜Ⅲでは、事例ごとに「よく問われる観点・要素」があります。まずはそれを整理し、基礎知識を確認します。
基礎的な内容は、1次試験の知識で十分です。1次試験のテキストを最初から読み直す必要はありません。
次に、与件文を読み解答をどう組み立てるかを確認します。私は次の3つを参考にしました。
ふぞろいシリーズは、各年度の合格者の再現答案をまとめた参考書です。私は、予備校も受講していましたが、予備校の模範解答に合わない解答が多く、でも間違っていない気がすることが多かったです。
その際に、ふぞろいシリーズで合格者答案と自身の答案を比較し、解答内容や方向性が合っているか、得点が取れているかを確認していました。
解答が一つに定まらない試験なので、複数の解答を見比べて「共通して書かれている要素」を把握するのがコツです。
過去問を解く中で曖昧な用語や公式が出てきたら、その都度確認してインプットします。最初から完璧に覚えようとせず、演習で必要になったところだけ補うほうが効率的です。
私の勉強の中心はここです。
先にも記載しましたが、試験勉強中も答案は手書きで書きましょう。
答案の構成の組み立てや、漢字・字数間隔・各スピードを、普段から手を動かして身に着ける必要があります。80分の試験ですが、時間は全く余裕がない試験なので、訓練し鍛えておく必要があります。
解答の文字数を確認するのに、マス目のある紙やノートが良いです。
市販のマス目ノートでもよいですが、オススメは予備校等が公開している過去問の解答用紙です。無料でダウンロードして印刷しておけば繰り返し何度でもトライできます。
AASは2次試験対策専門の予備校です。上記ページにみんなの再現答案も掲載されているので参考になります。
最初のころは過去問を80分で書き切れません。
しかし、時間切れになっても、最後まで全設問の解答を作ることを優先しました。途中で止めると、どこで詰まったのかが分からなくなるからです。
過去5年分×4事例で1周とし、これを繰り返しました。
「一度解いた問題を、もう一度解く意味はあるのか?」と思うかもしれません。私の実感では、5年分を1周する頃には、最初に解いた問題の内容はほとんど忘れています。そのため、2周目以降は次の点を意識して取り組めます。
同じ問題でも、周回ごとに目的が変わるので、意味のある反復になります。
問題を解く以上に時間が掛かりますが、重要なポイントです。
採点は、予備校の解答やふぞろいの合格答案と自分の答案を比べて行いました。確認したのは次の2点です。
自己採点と振り返りをしないと2周目でも、1周目と同じような解答になってしまうので、振り返りで確認した内容をインプットし次回以降の解答に反映することを意識しました。
より良い表現があれば、それをインプットして、次回以降の解答に反映します。この積み重ねで、答案の精度が上がっていきました。
事例Ⅰ〜Ⅲで、私が勉強した中で、最初に意識すべき特に重要と感じるポイントは以下の2点です
何を言っているかというと、与件文に記載されていない範囲の一般論を解答しても得点にはなりません。
例えば、
「事業継承」に関し与件文には問題や課題が書かれていないにも関わらず、解答に事例企業の課題として「事業継承を円滑に取り組む」といった内容を記載する。など。
解答に記載するのは、あくまでも与件文に書かれている内容の範囲での診断と助言です。飛躍した内容や一般論で解答しても得点にはなりません。
反対に、解答のヒントはすべて与件文に記載されています。表やグラフ(その下の注意書き)など、与えられた情報は何かしら解答に使う可能性があるので、注意深く確認する癖をつけましょう
次に大切なのが、解答をどう組み立てるかです。
私は予備校のテキスト、予備校の模範解答、ふぞろいシリーズの解答の3つを見比べて、解答の構成案を確認しました。
2次試験は解答が一つに定まらない試験なので、複数の解答例を比較し、「共通して書かれている要素」を把握することがコツです。
特に、事例Ⅰ〜Ⅲは解答の型のようなものがあります。

例えば、事例Ⅱはマーケティングが主題なので
ターゲット(誰に)+経営資源(どのように)+実施内容(何を)+効果、という流れで解答を構成するなどです。
決まった型がある訳ではないので、自分の書きやすいように書くので問題ないですが、いきなり書くのが難しければ、予備校の模範解答や合格者の再現答案を真似するところから始めるのも有りだと思います。
また、過去問を解く中で分からない用語や公式が出てきたら、その都度確認してインプットしました。最初から完璧に覚えようとせず、演習で必要になったところだけ補うほうが効率的です。
参考になるかどうかは怪しいですが、私がどのように事例Ⅰ〜Ⅲを解いたかは、合格した年度の再現答案としてまとめているので、こちらも参考にしてください。
事例Ⅳは、事例Ⅰ〜Ⅲとは別の対策が必要です。私は計算演習を集中的に行いました。
特に以下の頻出テーマは、ほぼ毎年出題されていたので問題集や過去問を繰り返し解くようにしていました。
頻出テーマの計算手順を、確実に再現できる状態にしておくことが重要です。
どの事例にも共通しますが、特に事例Ⅳは分かる問題を確実に回答することが大切です。
満点を狙う試験ではないので、一つの設問に時間を取られすぎ、後半の簡単な設問を解く時間が無くなってしまうと合格できません。

特に、事例Ⅳの最初の設問と最後の設問は、経営分析指標や基本的な用語の説明を問われることが多いです。この辺を確実に解答することが合格への近道です。
実際に私がどのように事例Ⅳを解いたかは、合格した年度の再現答案としてまとめているので、こちらも参考にしてください。この解答でも71点を獲得できたので、いかに簡単な問題・できる問題を確実に解答するかが重要です。

2次試験の過去問には決まった解答がなく、すべて記述式のため、自己採点に時間がかかります。配点も分からないので、「これで合っているのか」「点数が取れているのか」という不安になると思います。
私の場合、プロの第3者に添削をしてもらいたかったので、模試の受験と2次対策講座を受講しました。
2次試験の模試は、TACとMMCの模試を受けました。
個人的なオススメとしては、TACの模試です。
TACの方が、本試験の内容に似た雰囲気の問題が出題され、添削もしっかりしてくれました。
注意点としては、模試をたくさん受けると受験と復習に時間を取られてしまうので、受けるとしても1回だけでよいと思います。それよりも過去問をしっかりと対策することが重要です。
中小企業診断士のオススメの模試と内容の比較は、別記事で解説しているのでこちらも参考にしてください。

2次試験の内容を見て、最初から独学は無理だと思っていたので、2次対策講座としてTACの通信講座を受講しました。
各事例の解き方や、解答の構成方法や事例Ⅳ対策の講座もあり、とても有意義な講座でした。
添削付きの演習もあり、日本語の言い回しや不足している観点を確認するのに役立ちました。
2次対策が充実している通信講座の内容や費用を、別記事で解説しているのでこちらも参考にしてください。

2次試験対策講座を受講している方は、講座のテキスト・問題集を優先しましょう。
独学の方や+αで問題を解きたい方に、オススメの教材を紹介します。
たくさん紹介していますが、私が受験生時代に使用したのは以下の3つくらいで、後は受講している講座のテキストと問題集だけです。
特に参考書は、1つあれば十分です。複数あってもボリュームが多いので読む時間がないです。事例Ⅳはもともと財務会計があまり得意ではなかったので基礎的な問題集を集中的に解きました。
必要不可欠なのが過去問です。
オススメは、TAC出版の過去問題集。TACの強みは、受験生の数と合格者数が多く実績が豊富な点です。そのノウハウを活かした2次試験の分析や事例問題の解釈や解答作成のポイントを学ぶことができます。
出題者の意図の確認から答案作成までの一連のプロセスを確認でき、2次試験と同レベルの事例Ⅰ~Ⅳの演習問題が3回分収録された演習教材です。
2次試験に対応するための、基礎的な1次試験の知識をまとめたもの。
過去2年間の中小企業診断士2次試験合格者の実際の解答構築プロセスから、ノウハウ、テクニック、センスをまとめたもの。
中小企業診断士の2次試験受験者の再現答案をもとに分析された「ふぞろい」シリーズという参考書があります。
正解が公開されない2次試験において、どういった答案を作成すると合格できるのか、合格者の再現答案や合格者の答案分析、勉強法や本試験中の思考、テクニックや失敗談などがまとめられています。
予備校や講座を受講している方も参考になる本です。どういう日本語の言い回しが良いか、良い回答の構成を知りたい場合など、とても参考になり、診断士界隈では知らない人はいない人気の参考書です。
「ふぞろい」シリーズには色々な種類があり、選ぶ際に迷うので各種類の特徴を少しだけ紹介します。
ふぞろいシリーズの基本型となる参考書。
2~3年分の合格者の再現答案と答案分析がまとめられたもの。
10年分(H19~H28)の再現答案と答案分析をまとめたもの。
合格者の勉強法方などをまとめたもの。独学の学習法やスケジューリングに役立てたいという方にオススメです。
事例Ⅳ(財務会計)が苦手な方は、基礎的な計算問題集を繰り返し解くことが重要です。私も基礎的な問題集を反復し公式や解き方を頭に叩き込み、あとは過去問中心で勉強しました。
1次試験(財務会計)にも対応した基礎的な問題集です。財務会計は2次試験事例Ⅳも意識し、繰り返し問題集を解くことで、1次試験の財務会計でも高得点を狙えます。
どちらかというと基礎的な問題集です。
上級者向けですが、経営分析、CVP分析、設備投資、複合問題など論点ごとの応用力を高められる、実践的な問題集です。
事例IVの過去問(平成21年度~令和6年度が中心)をテーマ別にまとめられた過去問題集です。解説、解き方、テクニックが網羅的に掲載されています。
ご存じかと思いますが、事例Ⅳでは電卓が必須です。手計算では解けません。
計算ミスの防止と計算スピードの向上には慣れが必要なので、早めにマイ電卓を購入し使い方に慣れておくようにしましょう。
オススメの電卓と計算スピードがアップする電卓機能の使い方を、別記事で解説しているのでこちらも参考にしてください。

ストレート合格を狙うなら、1次試験前に早めに事例の全体像だけでも触れておくと安心です。
本格的な勉強は1次試験後になりますが、事例Ⅳは財務会計の基礎的な計算力があると対策がし易くなるので、1次試験対策時から意識して基礎的な問題集に取り組むのが良いと思います。
可能です。実際に私の診断士同期にも何人か全て独学でストレート合格している人がいます。
ただし、自己採点だけだと客観性に欠けるため、模試や添削で第三者評価を受けることをおすすめします。
私は直近5年分を繰り返しました。
年数を増やすより、同じ問題を周回ごとに目的を変えて解くことを重視しました。
頻出の計算(CVP分析、NPV、経営分析)を集中的に演習しましょう。
いきなり過去問レベルの問題を解くより、基礎的な問題集を繰り返し解き、公式と計算手順を頭に叩き込んでから過去問に挑むと効率的です。
2次試験は筆記試験となるので、アウトプット重視(手で紙に解答を書く)の勉強になります。
スキマ時間では、解答プロセスの確認や不足している知識の復習に充てるようにしていました。
私が中小企業診断士2次試験に合格できた勉強法のポイントは以下の3つです。
正解がない試験だからこそ、型を作り、繰り返し、客観的に確認することが大切です。
80分の試験時間は、与件文を読む・解答案を考える・解答文を書くプロセスですが、時間的な余裕はほとんどありません。繰り返し訓練を重ねることで、各プロセスを効率よくできるようになります。
また、最後まであきらめずに知識をひねり出して解答を埋めることも重要です。
この記事が、少しでもあなたの2次対策の参考になれば幸いです。
IT系企業に勤める企業内診断士です。2022年に試験合格し24年登録しました。勉強を始めてから5年(1次試験3回、2次試験2回受験)を要しました。私の診断士試験の経験を踏まえて、試験内容や傾向、合格するための効率的な勉強法について紹介したいと思います。
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