現在価値の求め方
将来のキャッシュフローがn年後に発生する場合の現在価値は、以下の式で求めることができる。
$$現在価値=\frac{CF}{(1+r)^n}$$
複利原価係数
将来のある時点のキャッシュフローから現在価値に割引くための係数
$$現在価値=CF_1\times\frac{1}{1+r}+CF_2\times\frac{1}{(1+r)^2}+・・+CF_n\times\frac{1}{(1+r)^n}$$
$$n年目の複利原価係数=\frac{1}{(1+r)^n}$$
年金原価係数
毎期均等学のキャッシュフローの場合、現在価値に割引くための係数
$$現在価値=CF\times(\frac{1}{1+r}+\frac{1}{(1+r)^2}+・・+\frac{1}{(1+r)^n})$$
$$年金原価係数=\frac{1}{1+r}+\frac{1}{(1+r)^2}+・・+\frac{1}{(1+r)^n}$$
正味CF(経済的効果)
- 正味キャッシュフローとは、投資により将来的に得られる経済的効果
税引前キャッシュフロー
正味CF = 収入CIF – 支出COF
税引後キャッシュフロー
- 税金を考慮した収入(手取り)と、損金分の減税額の足し戻し(タックスシールド)を考慮したキャッシュフロー
正味CF
= 営業利益 × (1 – 税率) + 減価償却費
or
正味CF
= (CIF – CFO) × (1 – 税率) + 減価償却費 × 税率
減価償却費が損金として扱われ、その分税金が減るため、キャッシュフローとしては 減価償却費 × 税率 増えることになる。
DCF法
- 将来のキャッシュフローから現在価値に割引き、投資機会を評価する方法
実務で多く用いられているのは、NPV法とPP法といわれている。
正味現在価値法(NPV)
- 将来キャッシュフローから現在価値の合計を算出
- 合計額から設備投資額を引き、値がプラスの場合、その投資案を採用する
- 投資案が複数ある場合は、プラスの値が最も大きい投資案を採用する
$$NPV=CF_1\times\frac{1}{1+r}+CF_2\times\frac{1}{(1+r)^2}+・・+CF_n\times\frac{1}{(1+r)^n}-設備投資額$$
内部収益率法(IRR)
- 現在価値がゼロとなる割引率のこと
$$0=CF_1\times\frac{1}{1+r}+CF_2\times\frac{1}{(1+r)^2}+・・+CF_n\times\frac{1}{(1+r)^n}-設備投資額$$
上記の式を解くことで内部収益率:rが求まる。
収益性指数法(PI)
$$収益性指数=\frac{キャッシュフローの現在価値の合計}{投資額の現在価値}$$
収益性指数 > 1 :投資案は有利
収益性指数 < 1 :投資案は不利
回収期間法(PP)
- 投資額の回収期間が期待する期間であるかを評価する
$$回収期間=\frac{初期投資額}{キャッシュフロー(均等額)}$$
複数案ある場合は、回収期間が最も短い案を選択する。
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