[企業経営]ポーターの競争戦略で、覚えるべき試験に頻出な重要事項

ポーターの競争戦略として、ポーターの5フォースモデル、3つの基本戦略、競争地位戦略の覚えるべき頻出項目のまとめです。

ポーターの5フォースモデル

5つの競争要因から収益性を分析するモデル。

内的要因:

  • 供給業者の交渉力
  • 買い手の交渉力
  • 既存業者間の敵対関係

外的要因:

  • 新規参入業者
  • 代替品

供給業者の交渉力

ある業界へ製品の部品や原材料を供給する業者。
供給業者が寡占、独占的技術を持つ場合、その供給業者に依存することで、業界にとっては収益性を悪化させる脅威となる。

例)
PC業界では、インテル、マイクロソフトなどのPCのコアとなるCPUやOSの技術、供給で圧倒的な力を持つため、PC本体の製造メーカーはそれに依存せざるを得ない。
音楽プレイヤーでは、Apple、Sonyなどが圧倒的なブランド力を誇るため、それらに従属せざるを得ない。

買い手の交渉力

ある業界の製品を販売する顧客。
この顧客が大規模な流通網を持ち購買力が非常に大きい場合は、業界にとって収益性を悪化させる脅威となる。

例)
セブンイレブンなど大手コンビニチェーンは、大規模な流通網を持つため、買い手側の交渉力は強大となりメーカなど販売側はそれに依存せざるを得ない。

既存業者間の敵対関係

価格競争となり収益性を悪化させる原因として以下が挙げられら。

  • 業界内で同業者が多い
  • 規模が同じくらいの企業が多い
  • 市場の成長速度が緩やか
  • 在庫コストが高い
  • 製品の差別化が難しくコモディティ化している
  • 撤退障壁が高い

新規参入業者

参入障壁が低いと、業界内で同業者が多くなり収益性を悪化させる脅威となる。

代替品

同機能の製品の登場により、既存製品の価値が下がり収益性を悪化させる脅威となる。

例)
CDやMDなどの媒体は、インターネットダウンロード配信の普及により急激に収益性が悪化している。
本などの紙媒体は、電子書籍化の普及により収益性が悪化している。
また、AIや自動化技術の発達に伴い、これまでの多くの人が行なっている業務が、コンピュータに取って代わられると言われている。

規模の経済

  • 企業の規模や生産量の増大に従い、製品1個当たりの生産コストが逓減すること
  • 生産コストへの投資以上の生産量を得られること

規模の経済が働く業界では、新規参入企業は初期から大量生産をするための初期コストが掛かるため大きなリスクとなる。

経験曲線効果:
製品の生産量が増えるに従い、経験による作業者の熟練、工程や設備の改善により製品1個当たりの生産コストが一定の割合で減少すること。

ポーターの3つの基本戦略

差別化戦略

  • 競争企業に対し、価格以外の優位性・独自性を打ち出す戦略

例えば
製品の品質、性能、デザイン
アフターサービスな充実、店舗数
広告、宣伝による知名度の向上、企業イメージの向上

コストリーダーシップ戦略

  • 競争企業よりも低いコストで生産する戦略

規模の経済や経験曲線効果を得てより低コストで生産を行う。低価格で販売するわけではない。

集中戦略

  • 市場を細分化し、特定のターゲットに対し優位性を得る戦略

競争地位戦略

市場占有率に基づき4つの競争地位に分類し、それぞれに分類された企業が取るべき戦略を示したもの。

リーダー

業界内で最大市場シェアの企業。
リーダーが取るべき基本戦略として、以下の4つがあげられる。

  • 周辺需要拡大
  • 同質化
  • 非価格対応
  • 最適シェアの維持
周辺需要拡大 その業界の市場、ターゲット層を拡大する戦略。周辺需要が拡大し市場が大きくなると、市場シェアの最も高いリーダー企業が最も儲かる。
同質化 チャレンジャー企業の差別化戦略に対し、模倣・追随し差別化を無効にする戦略。
非価格対応 低価格競争が起きると、最も利益が減少するのが市場シェアの高いリーダー企業となるため、リーダー企業は価格競争を極力行わない。
最適シェアの維持 市場シェアが高くなりすぎると、独占禁止法に抵触する恐れがあり、また、コストと利益のバランスを考えた市場シェアの維持が必要となる。

チャレンジャー

リーダーに挑戦し市場シェアの拡大を狙う企業。チャレンジャーの取るべき基本戦略として、リーダとの差別化ぎある。

リーダとの差別化 リーダー企業が取れないような思い切った高価格・低価格による差別化や独自性のある製品の開発など。

フォロワー

リーダーに挑戦せず、現状維持をする企業。フォロワーの取るべき基本戦略として、リーダーに追随がある。

リーダーに追随 あえて勝負はせずにマーケットの拡大で利益を得る。

ニッチャー

リーダー企業が参入していない分野に資源を集中させる企業。ニッチャーの取るべき基本戦略として、ミニリーダー政策がある。

ミニリーダー政策 ある特定の市場分野でのリーダー戦略を行う。
市場を拡大しすぎると、経営資源豊富な大手企業に参入され収益性をが急激に悪化する。